2019年02月

日々の聖句・ローズンゲンのサイトから、誕生日の聖句をメールで送ってもらった。
私が生まれたことと直接の関係があるとは思えないが、特別な日に神から与えられた言葉として記憶しておきたい。

なお、ローズンゲンに使われているルターの聖書は、私が生まれた当時使われていたものなので、最近のものとは表現が異なる。

旧約聖書からは、歴代誌上第23章25節の一部で、ダビデの最後の言葉。

Luther: 25 Der HERR, der Gott Israels, hat seinem Volk Ruhe gegeben.
聖書協会共同訳:25 イスラエルの神、主はその民に安らぎを与え(る。)

このダビデの最後の言葉は、神殿の奉仕を行っていたレビ族に対するものだった。
そして私は生まれたその日に、将来は教会で奉仕する者として、神に選ばれたのかもしれない。

新約聖書からは、エフェソの信徒への手紙第6章23節の一部。

Luther: 23 Friede sei den Brüdern!
聖書協会共同訳:23 平和が、きょうだいたちにありますように。

聖書での平和は、イエス・キリストによりもらたされる平和である。
そして異邦人の私も招かれていることは、エフェソの信徒への手紙全体を読むと理解できるだろう。

ここでは第2章19節を引用しておこう。
19 ですから、あなたがたは、もはやよそ者でも寄留者でもなく、聖なる者たちと同じ民であり、神の家族の一員です

このローズンゲンが与えられた意味について、時間があるときに、牧師に聞いてみよう。

現代ドイツ語では2格目的語をとる動詞は少ないと言われる。
例えば、次のような動詞がある。

1) js. / et.2 bedürfen …を必要とする
2) et.2 entbehren …を欠く
3) js. / et.2 gedenken …のことを思い出す,(故人を)しのぶ | …に言及する

2格目的語の他に4格の再帰代名詞を伴う動詞には次のような例がある。

4) sich4 js. / et.2 annehmen …を引き受ける,…の面倒をみる
5) sich4 et.2 bedienen …を用いる,…を使用する

もう1つ、本日のローズンゲンから取り上げよう。

6) sich4 et.2 rühmen …を自慢する,誇る

ローマの信徒への手紙第5章11節(一部)

Luther 2017: 11 .. Wir rühmen uns4 Gottes2 durch unsern Herrn 
Jesus Christus, durch den wir jetzt die Versöhnung empfangen haben.

聖書協会共同訳:11 …私たちの主イエス・キリストによって、私たちは神を誇りとしています。このキリストを通して、今や和解させていただいたからです。

並列の接続詞 und は、同一の語をつなぐことで、その語が持つ意味の漸増や強意を表す。
(ドイツ語文法シリーズ6 接続詞 (村上重子著、大学書林)19~20ページ)

以下のような例文が掲載されている。

1) Wir marschierten durch den Wald und Wald. 我々は森また森を行軍して行った。

2) Er 
aß und aß. 彼は食べに食べた。

3) Sie hat das Gedicht durch und durch auswendig gelernt. 彼女はその詩を完全に暗記した。

今回は本日のローズンゲンの詩編89編2節に出てくる für und für を例示する。

für 副詞 1 ((時間的)) 引きつづき,さらに先へと: für und für ((雅)) 引きつづき,いつまでも,ずっと

詩編89編2節
Luther 2017: 2 Ich will singen von der Gnade des HERRN ewiglich und 
seine Treue verkünden mit meinem Munde für und für.

聖書協会共同訳:2 主の慈しみをとこしえに歌い 私の口はあなたのまことを 代々に告げ知らせよう

現在運用している確定拠出年金個人型(iDeCo)は、日本生命で契約している。
現時点での拠出額は約310万円で、資産評価額は約370万円だから、約60万円の評価益が出ている。

今後も月2万3千円の拠出を60歳になるまで続けると、評価額が最低でも600万円になると見込んでいる。
現在検討されているとおりに、65歳まで加入期間が延長されると、評価額は750~800万円になると想定している。

このまま日本生命で続けてもよいのだが、auもiDeCoを始めたので、移管申し込み用紙を請求した。
auのiDeCoのサイトは次の通り。
ideco.kddi-am.com/

運営管理手数料が0円なので、日本生命よりも月313円だけ多く投資できる。
さらに残高に応じてポイントがもらえるので、少し得をする。

運用商品の投資信託は4種類で、投資に慣れている人から見ると、あまり魅力的ではない。
まあそれでも、私が選ぶとすれば、auスマート・ベーシック(安定成長)だ。
www.kddi-am.com/funds/1002/

国内債券の割合が50%と多すぎると感じるが、信託報酬の年率を考えるとベーシックの商品から選ぶことになる。

日本生命のiDeCoでは、4種類のインデックス型投資信託を組み合わせている。
日経225(25%)・外国株式(40%)・外国債券(25%)・グローバルREIT(10%)である。

auスマート・ベーシックで安定的な運用をして、値上がりよりも節税を優先してもよいだろう。
NISAもあるし、外国債券に直接投資してもよいので、auで運用商品が増えなくてもかまわないだろう。

キャンペーン期間は6月30日までなので、書類が届いてからゆっくり考えることにしよう。

定期購読している「通訳翻訳ジャーナル」2019年春号が届いた。
書店では明日21日発売だが、いつも1日前に郵便で届くので、少し得した気分だ。

そして今回の号の特集は、
今もこれからも、求められる人材になるために 
-「通訳者・翻訳者がやるべきこと
http://tsuhon.jp/book/7290

私が関わる翻訳分野では、やはり最近話題の機械翻訳への対応が挙げられている。
実際に英日特許翻訳では、機械翻訳+ポストエディットのプロジェクトに参加しているので興味がある。
これから特許翻訳に取り組もうという翻訳者もいるので、今後の予測と共に、読むべき記事だと思う。

本日読んだのは次の2つ。
1) 井口耕二 「道を拓く 何をどう考え、どちらに進むべきなのか」
2) 河野弘毅 「機械翻訳の時代に活躍できる人材になるために」

1) については、執筆者のブログでも紹介している。
buckeye.way-nifty.com/translator/2019/02/post-0853.html

他の媒体と同様に、この記事でも機械翻訳に対する私見が書かれている。
「自分の道は自分で選ぶ」ということで、機械翻訳を使わないことを選んでいるのであって、他の翻訳者が有名翻訳者の私見をそのまま信じ込むことがないことを祈りたい。

機械翻訳を選ばなかった理由として、本当のところはわからないとしながらも、「MTの出力文を読み続けると言語感覚が狂う、という意見もある」と紹介している。

この「言語感覚が狂う」ということについて、データがないためわからないとしながらも、「私は狂うはずだと思っているが、意外なほど狂わないのかもしれない。」と書いており、機械翻訳に反対している人たちのような断言は避けているようだ。

それでも、「翻訳メモリーさえ使わないのだから、機械翻訳を使うことはありえない。… 機械翻訳のおかしな出力文を大量に読んで言語感覚が狂ったら致命的だとも思っている。」と書いている。

また、記事の冒頭にあるように、「MT+PEも(実際のところどうかは別として)コストダウンの口実になるので業界がMT導入に流れていくのは避けられないだろう。」ともある。

機械翻訳の導入による影響については、機械翻訳を使うことを選んだ人たちが行えばよいということなのかもしれないが、翻訳業界が可能な限りまとまって、学術的に研究し、そして翻訳者の育成も含めて、取り組むべきではないだろうか。

2) は、実際に機械翻訳を利用している人の記事なので、これから取り組もうとする翻訳者には有益だろう。

機械翻訳は今後も性能の向上が続くと考えられ、最近は大量の言語データの対訳コーパスが得られなくても、高い翻訳性能を実現する技術が研究されている。

また、アダプディブな機械翻訳エンジンという新技術では、ニューラル機械翻訳エンジンに追加のトレーニングを施して、個別の領域に特化してMTの性能を改善しようとしている。

機械翻訳の利用については、様々な立場の人が情報を発信しているが、どの情報も鵜呑みにすることなく、発言者の立場や意図に注意する必要もある。

人間と機械が役割分担するという新しい働き方に対応するとしても、それでも高い翻訳能力を有する人材が必要だ。
ただし、現在のような翻訳者の仕事とは変わるかもしれない。
アダプディブな機械翻訳エンジンを最適化するには、機械に学習させる対訳データの内容を吟味したり、パラメーターを調整するなど、翻訳者の経験をベースとした新しい職種が生まれるかもしれない。


私は、作業の効率化が実現できるならば、機械翻訳を積極的に利用したいと考えている。
ポストエディットが面倒な場合もあるが、それでも10%~20%の効率化が実現している。

また、機械翻訳の導入によって、特許技術内容を理解せずになんとなく翻訳をしている人や、誤訳を指摘しても直さない人、推敲せずに納品してしまう人などは、翻訳業界から退場することになるかもしれない。

日々の業務で忙しいが、英語・ドイツ語がわかる化学者として、これからも活躍できるように努力しよう。

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