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一部サポーターによる差別表現横断幕事件により、サッカーJリーグは、浦和レッドダイヤモンズに対して、ホームゲーム1試合を無観客試合にするなどの制裁措置を行った。
無観客試合という制裁は、Jリーグで初めての措置である。

制裁措置決定のニュースリリースは以下の通り。
www.j-league.or.jp/release/000/00005691.html
【(1)譴責(始末書をとり、将来を戒める)
(2)無観客試合の開催(入場者のいない試合を開催させる)】

3月23日の無観客試合後に出された、チェアマンのコメントは次の通り。
www.j-league.or.jp/release/000/00005718.html

【…
お客様のいないスタジアムの映像はやはり大変寂しいものでした。
…クラブにとって一番の財産であるファン・サポーターの姿がないスタジアムでの試合は、
Jリーグ百年構想の理想とする姿とは最も遠いところにある試合というしかなく、大変寂しく悔しい思いで試合を見ました。

本日の試合をもってこの度の悲しい事件が終わりになるわけでは決してありません。
本日の試合の意味を、Jリーグに関わる全ての皆様とともに考えていきたいと思います。…】

制裁措置を受けた浦和レッドダイヤモンズでは、試合前に「
差別撲滅宣言」を出した。
www.urawa-reds.co.jp/clubinfo/%E5%B7%AE%E5%88%A5%E6%92%B2%E6%BB%85%E5%AE%A3%E8%A8%80%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
【浦和レッドダイヤモンズは、サッカーファミリーの一員として、第63回国際サッカー連盟(FIFA)総会(2013年)で採択された「人種差別主義及び人種差別撲滅に関する決議」を最大限に尊重し、人種、肌の色、性別、言語、宗教、または出自などに関する差別的あるいは侮辱的な発言または行為を認めないことを宣言します。

サッカーはスポーツや社会から差別を撲滅する力を持っています。
私たちはサッカーを通じて結ばれた仲間と共に差別と戦うことを誓います。】

Jリーグは法務省と連携して、人権啓発活動を行っているが、この「差別撲滅宣言」を法務省にも読み聞かせたいと思う。
特に入国管理局に対して、「差別撲滅宣言」の趣旨を理解し、人権を守ることを要望したい。

Jリーグの制裁決定後、ドイツメディアの報道内容をチェックしていたところ、日本社会は外国人を望んでいないと指摘しているものもあった。
左派系新聞の Neues Deutschland の記事を引用しよう。
www.neues-deutschland.de/artikel/927732.auslaender-unerwuenscht.html


排他的な日本社会の事例として、外国人の利用を妨げようとする「Japanese Only」という掲示が、レストランやカラオケ、宿泊施設などで見られること、そして、
昨年の難民認定はわずか6人にとどまっていることが取り上げられている。

日本国内の住民数のうち、外国人の割合はわずか2%であるが、日本は外国人を入れないように厳しい壁を作っているように見られている。
日本では少子高齢化と人口減少が進むと予測されていて、経済界では労働力不足が懸念されているものの、有権者が外国人を望んでいないから、どの政党も移民を受け入れようとはしない。

日本の難民認定人数について、法務省の報道資料を確認してみよう。
www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri03_00099.html
難民として認定した者は6人(うち3人は異議申立手続における認定者),難民として認定しなかった者は,難民認定申請(一次審査)で2,499人,異議申立てで921人でした。また,難民とは認定しなかったものの,人道的な配慮が必要なものとして在留を認めた者は151人であり,難民として認定した者を合わせた数(庇護数)は157人であり,前年に比べ27人(約21%)増加しました。】

人道的配慮が必要な人には在留を認めているが、それだけの理由がありながら、どうして難民認定を拒むのだろうか。
それほど日本政府は、外国人が嫌いなのだろうか。
日本の平和憲法の理念を実践しなくてもよいのだろうか。
先進国の日本ならば助けてくれると信じている人々の願いを、長い期間待たせたあげく打ち砕いてしまう法務省は、Jリーグとともに人権啓発運動をする資格があるのだろうか。

今年の6月は、サッカー欧州選手権EURO2012を観戦するため寝不足となり、そして時差ぼけのような変な体調だった。
それでも、私が応援しているドイツが、死のグループBを全勝で首位通過したので、疲れは苦にならなかった。
そしてユーロ危機の発端となり、ドイツに余計な金融支援を出させたギリシャも粉砕したので、この勢いでイタリアも破ると思った。

日本時間6月29日早朝の対イタリア戦は、目覚まし時計をセットしなくても、午前3時には目が覚めて、ライブ中継で観戦した。
ところが、攻撃の起点が封じられ、ディフェンスも対応が遅くて、前半で2失点という最悪の状態に愕然とした。
ただ、過去のワールドカップなどでも、後半で2点差を追いついたことがあるので、選手交代による反撃に期待した。
しかし、イタリアの守備を崩すことは困難で、野獣が突進するような怒涛の攻めにはならなかった。

ところで、このドイツ対イタリアでの得点シーン・リプレイ映像に、無関係の映像が挿入されていたという疑惑が問題となっている。
イタリアの得点後のドイツサポーターを映した場面で、ある女性が涙を流していた。
そしてこの涙の映像は、イタリアの前半2得点目で失望しているドイツサポーターの映像として何度も利用されている。
試合終了後のダイジェスト映像でも、最後に使われているのだ。 
(7月1日16時からの録画再放送で確認済み)

しかし、この女性は友人からの連絡で、自分の涙の映像が使われたことを知って驚き、ドイツの新聞
Süddeutsche Zeitung に真相を話した。

この涙は試合前の国歌斉唱のときに感極まって流れたもので、イタリアの得点とは無関係とのことだ。
この報道を受けて、ライブ映像として放送したドイツのTV局ARDは、UEFAに対して抗議した。
UEFAもこの事実を確認済みで、今後も対応を協議する予定。 

ドイツメディアとして、Süddeutsche Zeitung と SPIEGEL Online、そして FOX sports(AP の英語配信記事)を引用しよう。
www.sueddeutsche.de/medien/ard-will-sich-bei-uefa-beschweren-montierte-traenen-1.1397775
www.spiegel.de/kultur/tv/uefa-zeigt-falsche-traenen-nach-balotelli-tor-a-841843.html
msn.foxsports.com/foxsoccer/eurocup/story/uefa-under-fire-for-manipulated-euro-2012-live-broadcast-063012

配信映像は最終的にUEFAが管理する公式のものだが、映像の制作自体は契約した会社が行っており、映像の挿入も現場の判断となるようだ。

事前に撮りためていた観客席などの映像を、いつでも使えるように、映像ライブラリを作っていたのだろう。
しかし、2得点目のリプレイの最後の部分に、区別できない形式で挿入することは、意図的な演出と言われても仕方ない。 

ドイツの放送局ARDが抗議している理由は、これが初めてではないからだ。
試合の映像に無関係の映像を挿入したことが、予選リーグの対オランダ戦でも起きた。
試合前にボールボーイとふざけていたドイツのレーヴ監督の映像が、全く異なる意図で使われた。
試合中にいら立った監督が、近くにいたボールボーイからボールを奪ったかのように。
www.spiegel.de/panorama/spass-von-jogi-loew-mit-balljungen-bei-em-fand-vor-dem-spiel-statt-a-838980.html

この最初の映像問題の後、映像制作担当会社はUEFAに対して、二度と同様の演出をしないと約束していた。
それでもやったということは、現場では印象的なリプレイ画像を急いで作成することに追われて、忘れていたのかもしれない。

視聴者としては、ある効果を狙った意図的な創作ではない、本当のライブ映像を観たい。
それに加えて、勝手に撮影されて、無関係な演出に使われた女性の気持ちも考えてもらいたい。
UEFAが対応しなければ、ドイツ人も権利意識が高いので、損害賠償請求をするかもしれない。

今回問題の涙の映像は、ニュース用ダイジェスト版でも、イタリアの得点シーン後に挿入されていて、日本のスポーツニュースでも流れている。
今朝のTBSの番組でも出ていたので、EURO2012の地上波放映権を持っているTBSに対して、質問メールを出しておいた。

WOWOWのEURO2012オフィシャルサイトにある試合ハイライト動画を確認したところ、7分18秒頃に、この問題の涙の映像がある。
www.wowow.co.jp/sports/euro/highlight_movie.html
www.wowow.co.jp/douga/detail.php

このハイライト動画では、2得点目の後ではなく、試合終了後に挿入されているため、WOWOWの判断で残したのだろう。
この動画をアップする前に、英語やドイツ語などの外国語報道を知っていれば、涙の映像を残すことはなかったはずだ。
WOWOWには、創作疑惑のある映像をなぜ残したのか質問したので、回答を待っているところだ。

追記(7月2日):
決勝も終わった後で、やっと日本語での引用記事が出てきた。
www.sponichi.co.jp/soccer/news/2012/07/02/kiji/K20120702003587470.html
…映像に、視聴者の誤解を招く“演出”表現があったとして試合を中継したドイツ公共テレビARDの担当者がUEFAに抗議する意向を示した。南ドイツ新聞が6月30日に報じた。 

…イタリアのFWバロテッリが2点目を決めた際、直後の再生映像で涙を流すドイツの女性ファンの映像が織り込まれた。失点に強い衝撃を受けたかのようだったが、実際は試合前の国歌斉唱で感情を高ぶらせた際の映像だった。…

追記2(7月4日):
WOWOWのハイライト動画の一部訂正版が、本日4日にアップされた
問題の涙のシーンは、試合終了後の実際のドイツサポーターの映像となっている。
ただし、「一部訂正」という注記がないため、明記するように要望を出した。

またWOWOWでは、8月に再放送の予定があるのだが、問題のシーンに関する注意書きなどのテロップを追加することは、国際映像配信の契約内容から不可能とのことだ。
「意図的な演出」を含む映像であることを、UEFAが認めて謝罪しても、一度作成した国際映像はそのまま使うしかない」という。

(最終チェック・修正日 2012年07月04日)

6月にサッカーワールドカップ・アジア最終予選が始まったためか、日本の一部では大騒ぎのようだ。
最初の2試合のゴールラッシュだけでなく、オーストラリア戦での主審の不可思議な判定など、話題は尽きない。

日本人の私は、もちろん日本チームを応援しているものの、申し訳ないが、一番好きなチームはドイツである(男女とも)。
再統一前は西ドイツであったが、ワールドカップでは上位の常連であり、決勝進出を逃しても3位を確保するなど、最後まで勝利に向けて、ゲルマン魂全開で体を張って努力する姿は尊敬できる。

ドイツ留学中に、イングランド大会(EURO1996)の決勝で、延長戦でチェコに勝利した場面は今でも覚えている。


今月からポーランド・ウクライナ共催で始まったUEFAユーロ2012では、ドイツは「死のグループB」に入っている。
対戦相手は試合順に、ポルトガル、オランダ、そしてデンマークである。
3戦全勝または2勝1分けでの1位通過が望ましいが、全敗もありうるという厳しいグループである。

初戦のポルトガル戦は1対0で勝利したものの、ポルトガルのシュートがポストに当たったり、ラインを割らなかったりと、運に助けられた部分も多い。


初戦でオランダがデンマークに負けてしまい、ダークホース的存在のデンマークは常に不気味である。
13日のポルトガル戦では、残り3分で逆転負けとなったものの、2対2で引き分けに持ちこめそうだった。
ということで予選最終戦のドイツ-デンマークは、1位通過を賭けた激しい試合になりそうだ。

予選第2戦のドイツ-オランダは、現地時間では13日午後20時45分キックオフと、ゴールデンタイムの放送だが、日本時間では14日午前3時45分からで、ライブで観るにはきつい時間帯だ。

それでも午前4時過ぎに目が覚めたので、テレビをつけて、地上波独占放送と宣伝していたTBSを選択した。
ところが、今回はデンマーク-ポルトガルの試合のみ中継だった。
www.tbs.co.jp/euro-soccer/

事前に番組表を確認しなかった私が悪いのだが、すぐに情報を探すことにした。

まずはドイツメディアの Live Ticker で、試合進行の概要を確認すると、既にマリオ・ゴメスが1得点を挙げていた。
無料ライブ中継のサイトを検索しているうちに、またもやゴメスが得点を挙げて、2対0で前半が終了。

無料動画配信のサイトはつながらなかったため、とりあえずWDRラジオの実況中継を聴くことにした(当然ドイツ語で)。
www.wdr.de/wdrlive/wdrplayer/event.html

そのインターネットラジオでの実況中継を聴きながら、再度UEFAのサイトを見たところ、日本での中継は、WOWOWとTBSが独占契約をしていると判明した(今日になってから知ったことが準備不足の原因)。

TBSでは厳選した対戦を中継するとのことで、全試合を観るにはWOWOWと有料契約をしなければならない。
WOWOWについては数年前に、個人情報の登録などをめぐってトラブルとなり、中途解約をした嫌な体験をしている。
そのため、二度と契約しないと決めていたのだが、ドイツの試合を観たいという気持ちが勝ってしまった

すぐに契約内容を確認して、ネット上で手続きを行い、なんとか後半残り10分に間に合い、ドイツ勝利の瞬間を観ることができた。
そしてその後のダイジェストで、シュートシーンを観ることもできてよかった。

ワールドカップ2010の3位決定戦は、NHKで中継がなく、スカパーと契約していなかった私は、今回同様にネットラジオの中継を聴いていた。
その後、試合ダイジェスト版の放映はあったものの、「3位決定戦は消化試合ではないのだ」と叫びたくなった。
この過去の体験が、ユーロ2012でドイツの試合を観るだけなのに、WOWOWに再加入を決意させてしまった。
ただし大会が終わったら、節約のために、すぐに解約しよう。


追記(6月15日):
ドイツの試合だけ観るのではもったいないので、今朝は3時半に目が覚めたついでに、スペイン-アイルランド戦を観ている。
開始直後のトーレスのゴールシーンが、ライブで見られてよかった。

グループBの最終戦、オランダ-ポルトガルとドイツ-デンマークは重要なので、予約録画にしておいた。

ところで、グループリーグ最終戦のライブ中継が、地上波のTBSで行われないことに不満を持つ人も多い。
最終戦では、勝ち点や得失点差の駆け引きがあるため、2試合同時開始となる。
WOWOWとTBSで、それぞれ分けて中継をすれば、2画面表示で同時観戦が可能なのに。

WOWOWの株主構成を確認すると、TBSホールディングスが第2位(9.69%)を保有しているから、WOWOWを1か月だけでも契約させようという、ビジネス上の配慮なのかもしれない。
www.wowow.co.jp/co_info/ir/stock/stockholder.html

(最終チェック・修正日 2012年06月15日)

日本代表の香川が所属するボルシア・ドルトムントは、8月13日にTSG1899ホッフェンハイムと対戦したが、0:1で負けてしまった。
昨季の優勝チームが2戦目で既に1敗し、しかも期待の香川はまだ無得点ということで、今シーズンは厳しいスタートとなった。

この試合結果よりも、ドイツメディアのスポーツ欄を賑わせている話題がある。
ホームのTSG1899ホッフェンハイムの従業員が、ドルトムントファンが陣取るアウェー席の下に大音量スピーカーを設置して、不快なビープ音などのノイズを浴びせて攻撃したというスキャンダルだ。

ドイツ語記事としてSPIEGEL Online、ZEIT Online、kicker online から、英語記事として SuperSports.com から、そしてドルトムントファンのレポートを引用しておこう。
www.spiegel.de/sport/fussball/0,1518,780423,00.html
www.zeit.de/sport/2011-08/hoffenheim-dortmund-gestaendnis
www.kicker.de/news/fussball/bundesliga/startseite/556555/artikel_tsg-bestaetigt-fruehere-akustik-attacken.html
www.supersport.com/football/germany/news/110816/DFB_to_investigate_Hoffenheim
www.schwatzgelb.de/

応援やブーイングの邪魔をしたのではなく、ホッフェンハイムの主要資金源であるIT長者 Dietmar Hopp(ディートマー・ホップ)を批判するスローガンなどの連呼をかき消すために、不快なノイズを浴びせて聞こえないようにしたという。


ただ、ホップを批判する声を消すことはできたかもしれないが、侮辱するプラカードや垂れ幕は映像として残っている。
下に引用した写真では、ホップがIT企業SAPの共同設立者であるため、企業名SAPが大きく書かれている。
そして金持ちホップが支援しているため、クラブ名の「1899 Hoffenheim」を、「18,99€ Hoppenheim」とからかっている。 

この事件について、TSG1899ホッフェンハイムの公式見解は次の通りで、クラブや役員などの組織的関与は完全否定している。
www.achtzehn99.de/stellungnahme-der-tsg-1899-hoffenheim-zum-vorwurf-des-einsatzes-von-hochfrequenztoenen/

ある従業員が独自の判断で勝手に、ホップに対する批判や侮辱の言葉が誰にも聞こえないようにしたかったそうだ。
この大音量スピーカーを含む音響装置は、既に警察に押収されているが、スタジアムに設置したのは2月だったという。
つまりドルトムントファンだけを狙ったわけではなく、ホップを批判する対戦相手ファンがいれば、いつでも使えるようにしていたわけだ。

ドイツサッカー協会(DFB)は調査を開始したそうだが、警察の捜査を待っているのか、公式HPには8月16日時点で、まだ公式見解は出ていない。
www.dfb.de/index.php


IT企業の
SAPを共同設立した Hopp が、なぜ批判されているのかというと、資金援助手法や保有選手の他クラブへの移籍について、UEFA規則を違反していたのではないか、という疑惑があるからだ。

大金持ちが、自分好みのサッカーチームを作ろうとする例は他にもあり、金の力で戦力補強をすることなどは通常見られることだ。
ホップはスタジアム改修費用も援助しており、クラブ側は擁護する姿勢を見せているが、UEFA規則違反疑惑が晴れていない現状では、他チームファンから罵声を浴びせられても仕方ないだろう。

それにしても、一従業員が
誰からの指示も受けずに、独自の判断でスタジアムに騒音発生装置を設置するだろうか。
装置は2月に設置されていたのに、警備員など他の従業員が、その不思議なスピーカーについてクラブ側に報告しなかったことは信じられない。

日本人選手の活躍を伝えるニュースを期待しながら、この事件の続報もチェックしておこう。


(最終チェック・修正日 2011年08月17日)

サッカー日本代表の香川真司が骨折してチームを離脱したことは、日本のファンだけでなく、ドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントのファンにとっても大ショックであった。

ただ、怪我で早期離脱した松井など複数の選手、そして香川のためにと日本選手全員が団結し、オーストラリアに勝利して優勝したことは、理屈抜きにうれしいものだ。
試合後の表彰式前に、星が4つついたユニフォームに着替えたということからも、最初から本気で優勝を狙っていたことがわかる。

時事通信の配信記事は次の通り。
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&rel=j7&k=2011013000002

【サッカーのアジア・カップ最終日は29日、当地で決勝が行われ、日本は延長戦の末1-0でオーストラリアを破り、2大会ぶり単独最多となる4度目の優勝を遂げた。…

日本は豪州の高さに素早いパス回しとサイドからの攻撃で対抗。互いに譲らず延長戦に突入し、その後半4分、長友(チェゼーナ)のクロスに途中出場の李(広島)が合わせ、決勝点を挙げた。

日本は、ザッケローニ監督就任後、初のタイトル。2013年にブラジルで行われるコンフェデレーションズカップの出場権を獲得した。…

アジア王者としてコンフェデレーションズカップの出場権を得たことは、コパアメリカに招待されたことと共に、次回のワールドカップに向けた強化スケジュールの充実につながるため、さらなる飛躍が期待できる。

また、香川が抜けたドルトムントも、同じ日にヴォルフスブルクに3対0で快勝し、1位の座をさらに安泰にした。
www.ruhrnachrichten.de/sport/bvb/bvbnews/art11635,1171240

Borussia Dortmund hat wenige Tage nach dem Mittelfu?bruch von Regisseur Shinji Kagawa mit einer eindrucksvoll abgekl?rten Vorstellung auf mediale Ank?ndigungen einer Leistungsdelle reagiert. Am Samstag gewann der Tabellenf?hrer beim VfL Wolfsburg mit 3:0 (2:0).

監督や選手、そしてスタッフも含めてチームというものは本来、体調不良や試合中の怪我など、不測の事態も想定して準備しているはずなので、主力選手を欠くことになっても動揺せず、すぐに次に何をすべきかを考えるべきだ。

私もバレーボールの選手時代、そしてコーチとして指導していたときも、試合中の突然の怪我に、臨機応変に対処する場面があった。
選手の場合は必死にプレーするわけだが、コーチの場合は交代選手を選ぶだけではなく、フォーメーションの変更まで瞬時に考えなければならない。
ある試合では、一人しかいないセッターが怪我で動けなくなったため、一番センスのよい選手を急造セッターに指名して試合を続行することになったこともある。

そうは言っても、ブンデスリーガ中盤の大事な時期にアジアカップが開催され、1月は香川なしで3試合を戦うことになったため、ドルトムントのゼネラル・マネージャーは不満で、加えて大切な香川が骨折で今季絶望とのことで、FIFAに対しても怒りをぶつけているそうだ。

他にも怪我をしている選手がいるので、2位との勝ち点差が11もあるのに、マネージャーとしては心配なのだろう。
ただし、香川を約4千万円という格安で獲得したのだから、前半戦だけでその金額分は活躍したと思ってほしいものだ。

香川のプレーがしばらく見られないのは残念だが、来季のブンデスリーガだけではなく、チャンピオンズリーグでも活躍することを期待しよう。

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