ある老舗の書店が新装開店したので寄ってみた。
設置された端末で探している本を検索すると、書棚の位置は "J-1" などと
アルファベットで始まる記号で示された。
アルファベットの知識があれば、FやNの書棚の位置は、
どのあたりか順番から見当はつくのだろう。
もっと順番がわかりやすくなるように、"1-1" という
数字のみの組み合わせではいけないのだろうか。
英語のアルファベットならば、その書店を訪れる日本人は
誰でも知っているという前提なのだろうか。
また、店内配置の案内板には現在地が、"You Are Here!" と英語で出ていた。
洋書を扱う階ではなく、日本語の本だけが置いてあっても英語での案内だった。
この案内板について問い合わせたところ、特別な理由はなく、
単にデザイン上の理由で英語表記としたとのことであった。
英語表記を容易に理解できる客層に合わせたわけでもなく、
日本語を知らない旅行者が多いというわけでもなく、デザイナーの好みなのだ。
今は「現在地」というシールを並べて貼ってあるが、
デザイン上の観点から、実施までに数ヶ月を要したそうだ。
他にも空港の売店でもないのに、"Cashier" や "Information" などとわざわざ英語表記をしている。
会計をしているのは見ればわかるので、この表記もデザイン上の理由であった。
書体や色はデザインの一部だろうが、「英単語自体がデザイン」 というのは理解できなかった。
単なるデザインだと言うならば、別にドイツ語でもロシア語でも、タイ語でもいいわけだ。
いっそのこと、SFの棚ならばクリンゴン文字を使ってはどうか。
では日本語表記はどうかというと、
専門書の 「化学工学」 の場所が 「科学工学」 となっていた。
口頭で正しく伝えるためには、いつも 「ばけがく」 とか、
「のぎへんのかがく」 などと言って意識しているはずだが、
案内は「デザイン」だから伝わらなくても気にしないというわけだ。
もしデザインではなくて、外国人向けに英語表記をしたいと思っても、
日本国内では日本語のみでかまわないのではないか。
留学や仕事で日本国内で生活している外国人は、日本語を理解する努力をすればいいし、
わからないことがあれば、周りの日本人がやさしい日本語で説明してあげればいいのではないか。
英語がデザインの一部という話はつづく。
(最終チェック・修正日 2005年11月26日)
設置された端末で探している本を検索すると、書棚の位置は "J-1" などと
アルファベットで始まる記号で示された。
アルファベットの知識があれば、FやNの書棚の位置は、
どのあたりか順番から見当はつくのだろう。
もっと順番がわかりやすくなるように、"1-1" という
数字のみの組み合わせではいけないのだろうか。
英語のアルファベットならば、その書店を訪れる日本人は
誰でも知っているという前提なのだろうか。
また、店内配置の案内板には現在地が、"You Are Here!" と英語で出ていた。
洋書を扱う階ではなく、日本語の本だけが置いてあっても英語での案内だった。
この案内板について問い合わせたところ、特別な理由はなく、
単にデザイン上の理由で英語表記としたとのことであった。
英語表記を容易に理解できる客層に合わせたわけでもなく、
日本語を知らない旅行者が多いというわけでもなく、デザイナーの好みなのだ。
今は「現在地」というシールを並べて貼ってあるが、
デザイン上の観点から、実施までに数ヶ月を要したそうだ。
他にも空港の売店でもないのに、"Cashier" や "Information" などとわざわざ英語表記をしている。
会計をしているのは見ればわかるので、この表記もデザイン上の理由であった。
書体や色はデザインの一部だろうが、「英単語自体がデザイン」 というのは理解できなかった。
単なるデザインだと言うならば、別にドイツ語でもロシア語でも、タイ語でもいいわけだ。
いっそのこと、SFの棚ならばクリンゴン文字を使ってはどうか。
では日本語表記はどうかというと、
専門書の 「化学工学」 の場所が 「科学工学」 となっていた。
口頭で正しく伝えるためには、いつも 「ばけがく」 とか、
「のぎへんのかがく」 などと言って意識しているはずだが、
案内は「デザイン」だから伝わらなくても気にしないというわけだ。
もしデザインではなくて、外国人向けに英語表記をしたいと思っても、
日本国内では日本語のみでかまわないのではないか。
留学や仕事で日本国内で生活している外国人は、日本語を理解する努力をすればいいし、
わからないことがあれば、周りの日本人がやさしい日本語で説明してあげればいいのではないか。
英語がデザインの一部という話はつづく。
(最終チェック・修正日 2005年11月26日)