日本を右傾化させる教育をもくろむ、安倍愛国主義内閣がスタートした。
教育基本法「改悪」 が政策目標だから、文部科学大臣の思想もチェックする必要がある。
この大臣は就任直後に、「教育のことはあまりよく知らない。」 と言っていたから危険だ。
教育について無知だという文部科学大臣は、小学校での英語必修化に対して、反対ともとれる発言をした。
[次期学習指導要領に盛り込まれる見通しの小学校5年生以上の英語必修化について、伊吹文明文部科学相は
27日、必須化する必要は全くない。まず美しい日本語が書けないのに、外国の言葉をやってもダメ」
と必修化に慎重な考えを示した。文科省が実施した市民からの意見募集でも必修化に消極的な意見が
約4割を占めており、今後論議を呼びそうだ。
伊吹文科相は、英語教育よりも最低限の素養や学力を身につけさせることが先決だという認識を示した。さらに中央教育審議会が英語必修化を答申した場合について、「中教審のお考えを入れるか入れないかは、私が判断をしなければいけない」と述べた。(毎日新聞) ] だと。
想定外の発言のため、秘書官が慌ててメモを渡したとも言われている。
文部科学省では、「英語が使える日本人の育成」 を目指しているのに、大臣が就任早々に反対するとは。
官僚主導ではない政治をするという内閣の方針を、ここで示したということなのか。
外国語を勉強する余裕のない子どもはいるかもしれないし、漢字で苦労する子どもも多いかもしれない。
小学校での英語教育で、最適なメソッドが提示されていないから反対するのは理解できるが、
子どもの可能性・選択肢をわざわざ狭めることに何の意味があるのか。
外国語の勉強によって視野が広がると、愛国主義教育の効果が出ないと心配しているのか。
中央教育審議会の答申を、そのまま政策に反映する必要はないわけだが、
必修化を前提に取り組んできた現場は、ゆとり教育と同じように混乱するだろう。
公立に失望する人が増えて、代わりに私立学校や英会話教室が繁盛するだけかもしれない。
追記:
他の新聞では、関連する発言も取り上げられていた。
「政治家として、今の小学校では必修で教えるべきことが教えられていないと思う」
「やりたければ個人的にやればいい。外国のことに興味を持つくらいを限度にとどめるべきだ」
外国語を勉強すると、非国民になるということだろうか?
この大臣は大蔵官僚出身だから専門は経済のようで、新刊について公式ホームページで宣伝していた。
http://www.ibuki-bunmei.org/
「英会話に不自由しない」 とも宣伝しているが、自身のロンドン滞在経験から、
逆に日本人としてのアイデンティティについて考え、そして日本の伝統を大切にしようと考えたのか。
海外で、欧米への憧ればかり語り、白人と同化を望む日本人と出会って、日本の将来を憂えたのか。
それならきちんと、外国語・国際交流について教育メソッドの開発に取り組むべきであって、
「外国のことに興味を持つくらい」 という低い目標では、逆効果ではないか。
私も帰国直後には、「こんな日本では恥ずかしい」 であるとか、
「こんな汚い日本語を使うなんて、一体どうなっているんだ」 と感じたことはある。
それでも、愛国心教育を強調したり、外国語教育を縮小するのは不思議な行動だ。
もしかすると、一般大衆が外国語の知識を持って、直接海外の情報に触れてしまうと、
これまで意図的な翻訳改ざんなどで日本政府が隠してきたことが、ばれてしまうので困るのか。
9月28日夜のNHKに出ていたが、単に愛国心教育と、教育基本法「改悪」をしたいだけのようだ。
まともな理論で、小学校英語の必修化スケジュールを変更するのではないのだ。
必修化が遅れることをポジティブに考え、教員養成やメソッドの開発を進めてほしいものだ。
追記:
朝日新聞では、その後の新たな発言を引用していた。
[「お菓子は、余裕があれば食べればいい」。必修化の是非が議論となっている小学校での英語教育について、
伊吹文部科学相は、こんなたとえで持論を再び展開した。29日の閣議後の記者会見で答えた。
伊吹文科相は「おいしいケーキや和菓子は余裕があれば食べればいい」と、小学校での英語必修化について
述べた。基本的に体を維持していくうえで大切なのは「たんぱく質やでんぷん質」と、国語などの基礎教科の
重要性を訴えた。さらに、それらが「十分体に摂取されてなお、余裕があれば食べればいい」と強調した。
国際的な感覚を磨いたり、外国人に触れて文化的な違いを学習したりしている現状は是認しつつ、
「アルファベットから会話を教えるというのであれば、最低限の日本語の素養をマスターしてからでいいのでは」
と述べた。また、3歳まで英国で暮らした自分の子どもを例に、「(日本に)帰って1カ月たったら、
全然しゃべれなくなった」とも述べた。]
だからどういった教育をしたいのか、はっきり示してほしい。
(最終チェック・修正日 2006年10月01日)
教育基本法「改悪」 が政策目標だから、文部科学大臣の思想もチェックする必要がある。
この大臣は就任直後に、「教育のことはあまりよく知らない。」 と言っていたから危険だ。
教育について無知だという文部科学大臣は、小学校での英語必修化に対して、反対ともとれる発言をした。
[次期学習指導要領に盛り込まれる見通しの小学校5年生以上の英語必修化について、伊吹文明文部科学相は
27日、必須化する必要は全くない。まず美しい日本語が書けないのに、外国の言葉をやってもダメ」
と必修化に慎重な考えを示した。文科省が実施した市民からの意見募集でも必修化に消極的な意見が
約4割を占めており、今後論議を呼びそうだ。
伊吹文科相は、英語教育よりも最低限の素養や学力を身につけさせることが先決だという認識を示した。さらに中央教育審議会が英語必修化を答申した場合について、「中教審のお考えを入れるか入れないかは、私が判断をしなければいけない」と述べた。(毎日新聞) ] だと。
想定外の発言のため、秘書官が慌ててメモを渡したとも言われている。
文部科学省では、「英語が使える日本人の育成」 を目指しているのに、大臣が就任早々に反対するとは。
官僚主導ではない政治をするという内閣の方針を、ここで示したということなのか。
外国語を勉強する余裕のない子どもはいるかもしれないし、漢字で苦労する子どもも多いかもしれない。
小学校での英語教育で、最適なメソッドが提示されていないから反対するのは理解できるが、
子どもの可能性・選択肢をわざわざ狭めることに何の意味があるのか。
外国語の勉強によって視野が広がると、愛国主義教育の効果が出ないと心配しているのか。
中央教育審議会の答申を、そのまま政策に反映する必要はないわけだが、
必修化を前提に取り組んできた現場は、ゆとり教育と同じように混乱するだろう。
公立に失望する人が増えて、代わりに私立学校や英会話教室が繁盛するだけかもしれない。
追記:
他の新聞では、関連する発言も取り上げられていた。
「政治家として、今の小学校では必修で教えるべきことが教えられていないと思う」
「やりたければ個人的にやればいい。外国のことに興味を持つくらいを限度にとどめるべきだ」
外国語を勉強すると、非国民になるということだろうか?
この大臣は大蔵官僚出身だから専門は経済のようで、新刊について公式ホームページで宣伝していた。
http://www.ibuki-bunmei.org/
「英会話に不自由しない」 とも宣伝しているが、自身のロンドン滞在経験から、
逆に日本人としてのアイデンティティについて考え、そして日本の伝統を大切にしようと考えたのか。
海外で、欧米への憧ればかり語り、白人と同化を望む日本人と出会って、日本の将来を憂えたのか。
それならきちんと、外国語・国際交流について教育メソッドの開発に取り組むべきであって、
「外国のことに興味を持つくらい」 という低い目標では、逆効果ではないか。
私も帰国直後には、「こんな日本では恥ずかしい」 であるとか、
「こんな汚い日本語を使うなんて、一体どうなっているんだ」 と感じたことはある。
それでも、愛国心教育を強調したり、外国語教育を縮小するのは不思議な行動だ。
もしかすると、一般大衆が外国語の知識を持って、直接海外の情報に触れてしまうと、
これまで意図的な翻訳改ざんなどで日本政府が隠してきたことが、ばれてしまうので困るのか。
9月28日夜のNHKに出ていたが、単に愛国心教育と、教育基本法「改悪」をしたいだけのようだ。
まともな理論で、小学校英語の必修化スケジュールを変更するのではないのだ。
必修化が遅れることをポジティブに考え、教員養成やメソッドの開発を進めてほしいものだ。
追記:
朝日新聞では、その後の新たな発言を引用していた。
[「お菓子は、余裕があれば食べればいい」。必修化の是非が議論となっている小学校での英語教育について、
伊吹文部科学相は、こんなたとえで持論を再び展開した。29日の閣議後の記者会見で答えた。
伊吹文科相は「おいしいケーキや和菓子は余裕があれば食べればいい」と、小学校での英語必修化について
述べた。基本的に体を維持していくうえで大切なのは「たんぱく質やでんぷん質」と、国語などの基礎教科の
重要性を訴えた。さらに、それらが「十分体に摂取されてなお、余裕があれば食べればいい」と強調した。
国際的な感覚を磨いたり、外国人に触れて文化的な違いを学習したりしている現状は是認しつつ、
「アルファベットから会話を教えるというのであれば、最低限の日本語の素養をマスターしてからでいいのでは」
と述べた。また、3歳まで英国で暮らした自分の子どもを例に、「(日本に)帰って1カ月たったら、
全然しゃべれなくなった」とも述べた。]
だからどういった教育をしたいのか、はっきり示してほしい。
(最終チェック・修正日 2006年10月01日)