2007年03月

悲惨な交通事故がメディアで大きく取り上げられたこともあり、
飲酒運転の撲滅を目指すことと併せて、道路交通法の改正が行われる予定だ。

改正案の新旧条文比較については、次のとおり。
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku73/20070302_2.pdf

この改正案の報道では、飲酒運転や危険運転の厳罰化や、駐車違反に関するものが多い。

そんな中、本日20日に警察庁は、危険運転自転車の取り締まり強化を、全国の警察に通達した。

そして、道路交通法第六十三条の四(普通自転車の歩道通行)も改正される。

私も自転車が好きで、車道をぶっ飛ばすこともあるが、ドイツ風にルールを守っている。
特に歩道を走行する場合には、低速走行を心がけ、歩行者がいるときには徐行・一時停止をする。

しかし、帰国してから感じたことだが、自転車が歩道の歩行者を蹴散らして走行している。
歩道を歩いていても、後ろから猛スピードで自転車がやってきて、すれすれを通過することも多い。
無灯火の自転車に注意しても、無視するか、逆上して怒鳴り返してくることが多い。

それにこちらが車道の左側を走っていても、逆走してくる自転車と接触することが多い。
自転車の左側通行は、小学校でも習うはずだが、日本人はどちらが左か覚えられないようだ。

これまでも自転車は、歩道のうち、中央から車道寄りの部分を走行する義務があった。
しかし歩道に、自転車走行用の専用帯がほとんどないことが、問題なのだ。

そこで今回の改正案にも、「普通自転車通行指定部分」 という表現が出てくる。
最近の幅広の歩道では、歩行者と自転車を分離してペイントしていることもある。

歩行者がいない場合にも 「歩道の状況に応じた安全な速度と方法で通行すること」が求められる。

更に、第六十三条の十(児童又は幼児を保護する責任のある者の遵守事項)ができた。

「児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットを
かぶらせるよう努めなければならない
」 と、努力義務が規定されている。

子供用ヘルメットをかぶらせて、保育所に連れて行く親を見たことがあるが、まだ少数派のようだ。

私も車に突っ込んだとき、ヘルメットのおかげで軽症で済み、今も生きている。
数千円の出費で命が助かるのだから、罰則はなくてもヘルメットはかぶらせてあげてほしい。


また、「自転車の適正な通行についての啓発活動」 を支援するために、
第百八条の二十九(地域交通安全活動推進委員)の活動に必要な措置を取るそうだ。

「自転車の適正な通行の方法について住民の理解を深めるための運動の推進」 が委員の仕事だ。


これからは、歩道を暴走する自転車の取り締まり強化を、警察に要望していこう。


追記:
昨日の朝も、信号が青になって横断歩道を渡ろうとしたら、
信号無視で車道を逆走してきた自転車が、目の前を猛スピードで通過していった。

横断時は、赤信号側の車両が停まったかどうかを、まずは確認する。
それから急に右左折する車両がいないかどうかを見る。

もし私が急いでいたら、ぶつかって、両方とも怪我をしていただろう。

大人が自分の都合で道路交通法を無視するわけだから、
子どもだけ教育しても無駄なのかもしれない。

(最終チェック・修正日 2007年03月28日)

データ改ざんや事故の隠蔽など、原子力発電の安全性・信頼性を損なうスキャンダルが発覚した。

そのため、3月19日に内閣府・原子力委員会の臨時会議が開催された。

配布資料、「原子力の安全確保に関する透明性と信頼の確保について(案)」 が公開されている。
http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2007/siryo12/siryo1.pdf

原子力委員会は、原子力利用のための目標設定や長期計画を、「原子力政策大綱」 として策定した。

今回の配布資料を読んでも、政府の責任には触れずに、その大綱に沿った原発推進のために、
主に電力会社など事業者に、安全確保や信頼性向上の責任があるかのように書いている。

原子力委員会は内閣府にあり、安全工学などの専門家も入り、第三者機関のように装っているが、
委員の構成を見ても、「原発をやめろ」 と言う強硬派は入っていないから、推進派寄りだ。

近藤駿介委員長は、元東京大学教授で、さまざまな原子力関係の組織で委員を務めてきた。
著書には、「やさしい原子力教室Q&A」 や 「原子力の安全性」 などがある。

事故の確率によりリスク判断をする 「原発の定量的安全目標の制定」 にも力を入れたが、
今回の臨界事故を受けても、「原発を停止せよ」 とまでは言わないから、推進派だ。


この臨時会議が開催された日に、東北電力と中部電力が制御棒脱落事故を追加報告した。
隠すことができなくなったし、内部告発でマスコミに糾弾される前に発表したのか。

伊藤隆彦委員は、元中部電力株式会社代表取締役副社長で、現在は同社顧問である。
つまり委員になる前も今でも、安全性や信頼性を損なう運転をしている会社の関係者だ。

浜岡原発は制御棒脱落だけではなく、さまざまなトラブルが続いており、
しかも主に耐震設計に関する疑念から、運転中止を求める民事訴訟中でもある。

被告の関係者が委員にいるのに、原子力委員会は強い態度で提言ができるのだろうか。


こういった指摘は、既に行われているので、議論は他のメディアやブログに譲りたい。


先に示した配布資料で、私が気になったのは、「北陸電力蝓廖,判颪い討い襪海箸澄

ビジネスマナーの基本では、「蠅販していいのは自分の会社だけ」 だ。

他社名を宛名に書くときは、「株式会社」 と書き、決して略称を使ってはいけない。
ただ、北陸電力側が、「北陸電力蠅販して書いてください」 と頼んだのなら別だが。

もしかるすと委員は、電力会社よりも上の立場だという意識があるのだろう。
だから「蝓廚販して書いても失礼にならないし、文句も言えるわけがないと思っているのか。

委員会は、金の力で原発を推進してきた政府側の責任は問わずに、下っ端の電力会社を威圧するのみ。

繰り返すが、原子力政策大綱に沿った原子力利用促進が目的なので、委員会は推進側に間違いない。

いろいろな委員会や学会、財団法人などが存在し、あらゆる方面で推進派が固めている。
エネルギー問題や地球温暖化を授業に取り入れるとき、必ず原発を紹介することになっている。
しかも、「原子力発電の安全性について教育する」と決められている。

私が理科教員になっていたら、学習指導要領に違反したとして処分されることだろう。

北陸電力の志賀原発1号機での、8年前の臨界事故隠蔽は日本では大問題だが、
海外では北朝鮮とイランの核開発の方が大きく取り上げられている。

私が読んでいるドイツの新聞・雑誌のインターネット版にはないので、いろいろ検索してみた。

すると、スイスのメディアで見つけた。
http://www.20min.ch/news/kreuz_und_quer/story/28682198

スイスは、ドイツ国境近くに原子力発電所の新設計画を持つから、日本の事故にも敏感なのかも。

ただしこれは、東京発のAP通信の配信記事を、ドイツ語に翻訳して掲載したものである。

8年間隠蔽していたことと、被爆も放射性物質の漏洩もなかったことを伝えるのみ。
また、日本のエネルギー需要の約 1/3 が原子力であり、2010 年には40%にすること、
日本での最悪な原発事故は、さびた配管から熱水と蒸気が漏れて死者が出たことが記載されたのみ。

なお、「北陸」 を "Hokuriko" と書いているが、APが間違えたから、そのままになっている。

原文と思われる英語版では "Hokuriku" となっているので、ドイツ語に翻訳するときに、
単に間違えたのか、それとも発音しやすいようにわざと変えたのか。


APが配信したので、同様の記事は USA Today など、様々なメディアでも掲載されていた。
International Herald Tribune にも載っているから、世界的なニュースになったようだ。



アメリカ・ワシントン州の Tri-City Herald では、Hanford News に、もう少し詳しく出ていた。
http://www.hanfordnews.com/news/2007/story/8713419p-8615619c.html

読売新聞からの情報と断っているように、日本国内と同じ分量の情報量だ。
プルトニウム生産炉が近くにあったからなのか、原子力関係のニュースを集めているようだ。


APや日本のメディアの英語版の内容を越える記事は、まだどこにも出ていないようだ。

3月19日には、内閣府原子力委員会の臨時会議が開催される。
http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/yotei2007/yotei12.htm

議題の一つに、「原子力の安全確保と信頼回復について」 とある。
北陸電力も含めて、データ改ざんや事故の隠蔽について話し合うものと思われる。


この臨時会議の後のプレスリリースが出てから、いろいろな記事が出るのだろう。
明日以降に、また検索してみよう。

北陸電力で8年も前に起きた臨界事故が、これまで隠蔽されていた。

原子力資料情報室の記事は次のとおり。
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=501

北陸電力のニュースリリースは次のとおり。
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07031501.pdf
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07031502.pdf
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07031601.pdf

タイトルに 「原子炉緊急停止」 とあるが、 「臨界事故」 としないのは、いつもの癖か。

「緊急停止」 には一度失敗しているのだから、タイトルには 「事故」 と明記すべきだろう。
それにJCOの事故よりも前に起きた、日本初の臨界事故だったのだし。


しかも、経済産業省の指示で原子炉を緊急停止して、臨時の安全点検をするのにもかかわらず、
「定期検査を前倒しして実施」 と、「これは定期点検なのです」 と、いつものように建前論。

どこの原発もトラブルで停止すると、なぜか決まって 「定期検査を前倒しして実施」 になる。


このウソがばれて1号機が停止し、タービン破損の2号機と合わせて、
北陸電力が運転する原子力発電所は完全に停止してしまった。

2号機は他にも、耐震設計が不十分とのことで、運転停止を求める訴訟中だから、
今回のウソも含めて地元の反対は強まり、プルサーマル計画も進まなくなる。

今回の臨界事故は、沸騰水型原子炉の欠点から予測されていたことであり、
設計からして、加圧水型に比べて安全性が足りないことが露呈した。

運転再開もプルサーマル実施も、地元の合意が必要なので、もう無理だろう。

技術的な未熟さに加えて、嘘つきが運転しているから原発は危ないのだ。
人間を総入れ替えでもしない限り、運転再開の前提とはならないと思う。

製造業では事故や不祥事を起こすと、工場閉鎖や倒産もあるのに、電力会社は潰せないし。

北陸電力の行動規範は、この臨界事故の後に作られたが、これに従って過去も反省してほしい。
http://www.rikuden.co.jp/kodo/index.html

その行動規範には、次のように書かれている。

3.事実に反する記録・報告の禁止

事業活動や業務に関する記録と報告は、全て正確に行わなければならない。
事実に反する記録・報告や、事実を歪曲したり意図的に事実の一部を隠した記録・報告は
行ってはならない。


5.適正な意思決定

意思決定は、所要の社内手続きに従い、前提となる事実を正しく認識し、
合理的理由に基づき行わなければならない。




「札束で学者の頬を叩いて目を覚まさせる。」 と言って、アメリカから独立した体制で、
原子力開発を推進した日本政府は同罪と思うが、こちらも人を入れ替えてほしいものだ。


追記:
ところで、日立製作所のHPで、原子力情報のサイトにアクセスできなくなっている。
http://www.pi.hitachi.co.jp/Div/power/

[たいへん申し訳ありませんが、ただいまこのWebサイトは、都合により表示できません。
恐れ入りますが、3月30日以降に再度閲覧をお願いします。]

何か困ったことでもあるのだろうか。

しかも、問い合わせに応じられない場合があるとまで断っている。

[たいへん申し訳ありませんが、ただいま一部の製品、サービスに関して、
都合によりお問い合わせをお受けできません。
まことに恐れ入りますが、あらかじめご了承ください。]


追記(3月20日):
調査対策委員会の委員交代が発表されたが、なんとプルサーマル推進派の大橋弘忠・東大教授だ。

3日間だけ委員だった片岡勲・大阪大学教授は、省庁での原子炉安全評価に関する委員でもある。
片岡教授はJCO臨界事故に関する論文もあるのに、大橋教授がよりふさわしい理由は不明瞭。

北陸電力は、「片岡氏が委員会のスケジュールに合わず辞退した」 と発表している。


「限られたウランをプルトニウムに転換することで、長期にエネルギー資源を確保できる」と、
地元理解を深める目的のシンポジウムに参加して主張していた。

既に予定されたプルトニウム利用のためだけに、信頼回復をしたいという意図なのか。
炉物理やJCO臨界事故の調査をした教授をはずしたから、更に監視を続けなければならない。

(最終チェック・修正日 2007年03月25日)

化学関係の翻訳の依頼を待っていたのだが、代わりに手紙のドイツ語訳を頼まれた。
ホームステイ受け入れ先へ、親が感謝の意を表す7行ほどの短い手紙だ。

これで約 1,600 円だから、時給にしたら 400 円弱程度だ。

依頼主に納品する前に、ドイツ語ネイティブのチェックが入るはずだが、
原文の日本語を知らないという仮定で私は翻訳するので、文意をはずれないように気を使う。

例えば 「希望する」 に対応するドイツ語の動詞について、類義語辞典を使うなどして、
その微妙な意味の違いや使い分けを調べないと、後々まで気になってしまう。

また、日本人特有の謙遜表現は、ドイツ人に誤解されないように工夫して翻訳するので疲れる。

「まだまだマナーが不十分な娘ですが…」 という表現では、
「娘はドイツのマナーに不慣れで心配ですが…」 と変えてみた。


あと、「ホームステイ」 は "das Homestay" と、英語と同じ綴りで使えるようだ。

ただし定義を読むと、受け入れ先家庭(die Gastfamilie)に、
食事代などの費用を払う義務があるものを指すとのことだ。

実際にドイツでのホームステイを仲介する業者の案内を見ると、
「朝食代が1日当たり△ユーロ」 などと出ていることがある。

まあ実費負担ということで、家賃などを取るわけではないから、ボランティアの域だろう。

では、完全無料で受け入れる家庭はあるのだろうか。
もしあれば、その家庭はドイツ語で何と書くのだろうか。
後で調べてみよう。


ところで、お金をかけて手紙をドイツ語に翻訳するのは、私の収入が増えるからかまわないが、
返事が来た場合も、またお金をかけて日本語に翻訳してもらう必要があるわけだ。

共通の外国語(例えば英語)がないなら仕方ないが、今後はどうするのだろうか。
まあ、ホームステイした子ども同士が英語でメールを書くから、心配しなくてもいいかも。

その子がドイツ語にも興味を持ってくれれば、
英語至上主義の日本では貴重な存在になると期待できる。


追記:
納品から1日経っても、何も問い合わせがないので、私の訳で十分であったのだろう。
ホームステイがうまくいくことを祈りたい。

(最終チェック・修正日 2007年03月20日)

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