本業では2種類のサンプルの合成が終了し、後は分析結果が揃うのを待つだけとなった。
すべてのデータが集まるのは週明けとなるため、本日は有給休暇を取得し、1時間長く寝た。
ドイツ語翻訳料金(6万9千円)と、英語特許和訳料金(10万円)の請求書を、各翻訳会社に送った。
それぞれ3月末日および4月10日に振り込まれ、クレジットの支払いなどが滞納になる危険性は減った。
また、銀行で通帳の繰越をしたり、書店で専門書や新書を物色したり、デパ地下で新商品を購入したりした。
買い物も済んでJR駅で電車を待っていると、翻訳会社から緊急連絡のメールが来ていた。
現在作業中の、化学物質データの和訳案件についてである。
この案件では、大規模なデータベースを分割して、10人以上の翻訳者で分担して和訳しているが、
何人かの納品物は、クライアントの指示を無視しており、大幅な修正が必要とのことだ。
あまりにも修正個所が大量になるため、全員が自分の納品物を再点検することになった。
そこで私は、今日からの翻訳作業予定を変更し、先日納品した分について再度推敲を始めた。
私の場合は、それほどひどい欠陥はなかったが、専門用語の見直しをして修正した。
また、主語と述語が離れすぎている場合は、意味がわかりにくいため、語順を修正した。
明日は車検で外出するが、午後は4時間くらいかけて推敲を続け、まともな修正版を再納品する予定だ。
それにしても、募集時のトライアルに合格しているのに、どうして納品物をつき返されるのだろうか。
理由の一つとして、今回のような学術資料の表現に慣れていないことが、まず挙げられる。
注意事項に、「動物名はカタカナ表記」 だとか、「文末は、~である。~であった。」 などがあり、
自然科学系では普通のことであっても、一般的には知られていないのだと実感した。
更にこの案件では、翻訳者からの質問後、クライアントから指示が追加される形式のため、
自分の解釈で一度和訳しても、指示が増えるたびに、最初から和訳を見直す必要があった。
もしかすると時間的に間に合わなくて修正しなかった、あるいは、これはよくないことだが、
後から指示されたことに対して、気分的に従いたくない、という反応だったのかもしれない。
加えてこのデータベースには誤字が多く、医学や化学の専門知識がないと、正しく修正できないため、
料金以上の作業が求められることから、嫌になって反発したのかもしれない。
別の翻訳会社の担当者に聞いたことがあるが、クライアントからの質問に回答しなかったり、
意味が不明な点や、誤訳の可能性の指摘に対して、激怒する翻訳者もいるそうだ。
そういったビジネスマナーを知らない翻訳者には、ペナルティとして料金の減額が行われる。
私も一度、ドイツ語特許和訳のチェッカーをしたことがあるが、誤訳を含む、あまりにもひどい和訳で、
訳文を全部最初から作り直す必要があり、作業料金を2倍もらいたくなった経験をした。
これは憶測だが、ワード単価が11円と少し低めなので、優秀な翻訳者が応募しなかった可能性がある。
このデータベースの内容からすると、作業の難易度も含めて、ワード単価13円が最低ラインだと思う。
データベース和訳というのは、官庁の競争入札でも普通に見られる案件である。
落札するためには低価格で入札することになり、結局は翻訳料金が下がってしまう。
今回のクライアントが官庁かどうか、それは現時点では不明だが、
随意契約見直しだとか、税金の適切な使用という観点では、仕方のないことだ。
約3年前にフリーランス翻訳者として登録したとき、優秀な翻訳者が既にたくさんいると思っていて、
私のような化学者に仕事が回ってくるのかどうか疑問で、あまりあてにしていなかった。
ところが、平日の昼間に作業ができないにもかかわらず、毎月必ず新規案件の打診がある。
翻訳会社の担当者に聞いてみると、自然科学系の専門知識を持つ翻訳者が不足しているとのことだ。
語学関連の雑誌でも、特許翻訳などの実務翻訳のニーズについて特集していることがあるくらいだし。
ということは、専門知識を持つ人たちが、会社の残業をやめてフリーランス翻訳者になれば、
より高品質の和訳が世に出て、「なんだこの和訳は!」 などとイライラすることもなくなるだろうか。
私の語学力がどれだけ貢献しているのか不明だが、これからも翻訳を続けて、役に立とうと思う。
追記:
分割納品分のチェックが済んだので、翻訳会社にメール添付で提出した。
誤訳が1個所あったので、チェックしてよかったと思う。
これで週末は、残りの和訳に集中できる。
すべてのデータが集まるのは週明けとなるため、本日は有給休暇を取得し、1時間長く寝た。
ドイツ語翻訳料金(6万9千円)と、英語特許和訳料金(10万円)の請求書を、各翻訳会社に送った。
それぞれ3月末日および4月10日に振り込まれ、クレジットの支払いなどが滞納になる危険性は減った。
また、銀行で通帳の繰越をしたり、書店で専門書や新書を物色したり、デパ地下で新商品を購入したりした。
買い物も済んでJR駅で電車を待っていると、翻訳会社から緊急連絡のメールが来ていた。
現在作業中の、化学物質データの和訳案件についてである。
この案件では、大規模なデータベースを分割して、10人以上の翻訳者で分担して和訳しているが、
何人かの納品物は、クライアントの指示を無視しており、大幅な修正が必要とのことだ。
あまりにも修正個所が大量になるため、全員が自分の納品物を再点検することになった。
そこで私は、今日からの翻訳作業予定を変更し、先日納品した分について再度推敲を始めた。
私の場合は、それほどひどい欠陥はなかったが、専門用語の見直しをして修正した。
また、主語と述語が離れすぎている場合は、意味がわかりにくいため、語順を修正した。
明日は車検で外出するが、午後は4時間くらいかけて推敲を続け、まともな修正版を再納品する予定だ。
それにしても、募集時のトライアルに合格しているのに、どうして納品物をつき返されるのだろうか。
理由の一つとして、今回のような学術資料の表現に慣れていないことが、まず挙げられる。
注意事項に、「動物名はカタカナ表記」 だとか、「文末は、~である。~であった。」 などがあり、
自然科学系では普通のことであっても、一般的には知られていないのだと実感した。
更にこの案件では、翻訳者からの質問後、クライアントから指示が追加される形式のため、
自分の解釈で一度和訳しても、指示が増えるたびに、最初から和訳を見直す必要があった。
もしかすると時間的に間に合わなくて修正しなかった、あるいは、これはよくないことだが、
後から指示されたことに対して、気分的に従いたくない、という反応だったのかもしれない。
加えてこのデータベースには誤字が多く、医学や化学の専門知識がないと、正しく修正できないため、
料金以上の作業が求められることから、嫌になって反発したのかもしれない。
別の翻訳会社の担当者に聞いたことがあるが、クライアントからの質問に回答しなかったり、
意味が不明な点や、誤訳の可能性の指摘に対して、激怒する翻訳者もいるそうだ。
そういったビジネスマナーを知らない翻訳者には、ペナルティとして料金の減額が行われる。
私も一度、ドイツ語特許和訳のチェッカーをしたことがあるが、誤訳を含む、あまりにもひどい和訳で、
訳文を全部最初から作り直す必要があり、作業料金を2倍もらいたくなった経験をした。
これは憶測だが、ワード単価が11円と少し低めなので、優秀な翻訳者が応募しなかった可能性がある。
このデータベースの内容からすると、作業の難易度も含めて、ワード単価13円が最低ラインだと思う。
データベース和訳というのは、官庁の競争入札でも普通に見られる案件である。
落札するためには低価格で入札することになり、結局は翻訳料金が下がってしまう。
今回のクライアントが官庁かどうか、それは現時点では不明だが、
随意契約見直しだとか、税金の適切な使用という観点では、仕方のないことだ。
約3年前にフリーランス翻訳者として登録したとき、優秀な翻訳者が既にたくさんいると思っていて、
私のような化学者に仕事が回ってくるのかどうか疑問で、あまりあてにしていなかった。
ところが、平日の昼間に作業ができないにもかかわらず、毎月必ず新規案件の打診がある。
翻訳会社の担当者に聞いてみると、自然科学系の専門知識を持つ翻訳者が不足しているとのことだ。
語学関連の雑誌でも、特許翻訳などの実務翻訳のニーズについて特集していることがあるくらいだし。
ということは、専門知識を持つ人たちが、会社の残業をやめてフリーランス翻訳者になれば、
より高品質の和訳が世に出て、「なんだこの和訳は!」 などとイライラすることもなくなるだろうか。
私の語学力がどれだけ貢献しているのか不明だが、これからも翻訳を続けて、役に立とうと思う。
追記:
分割納品分のチェックが済んだので、翻訳会社にメール添付で提出した。
誤訳が1個所あったので、チェックしてよかったと思う。
これで週末は、残りの和訳に集中できる。