2010年12月

トラックバック記事に書いたように、クジラ肉を取り扱う通販会社2社について、消費者庁に調査依頼をした。
調査官も、通販サイトの説明に不適切な部分があると理解してくれたため、近いうちに調査が行われるだろう。

通販での広告表示は、景品表示法に従う必要がある。
店舗で実物を見て買うわけではないから、商品内容の正確な表示が求められる。

他にも怪しい表示はないものか、翻訳の休憩時間に調べていたところ、日本捕鯨協会の案内に見つけた。
http://www.whaling.jp/

上記URLで日本捕鯨協会のトップページに行くと、真ん中ほどに 「クジラ肉の啓蒙特別販売」 の案内がある。
http://www.whaling.jp/pdf/tokubai.pdf (2011年1月29日時点で、捕鯨協会からのリンク切れを確認)
【…
今回、皆様を通じて周囲の方々に鯨肉の美味しさやヘルシーさを知っていただき、ついては日本の捕鯨前進のためにより多くの方々にご理解とご支援を賜りたいと思い、クジラ肉の啓蒙特別販売をご紹介することといたしました。加工・販売者である「かや場冷蔵株式会社」のご理解とご協力を賜り、当協会からご紹介差し上げた皆様限定で、お値段は、クジラ肉の原料仕入値に加工費(カット・真空パックなど)を加えた特別価格です。…】

このPDFファイルは注文書を兼ねているため、クジラ肉の表示について確認してみた。
写真では、「原材料:いわし鯨(北西太平洋産)」 という表示が読めるが、左側では 「クジラ赤肉 冷凍サク」 のみ。
2ページ目の注文用紙でも、「赤肉」 とあるだけで、クジラ種名はどこにも書いていない。

ご不明な点は、かや場冷蔵(株)までお問い合わせ下さい。】 とあるので、検索してみるとHPがあった。
http://www.kayabareizo.com/index.html

商品案内のページでは、調査捕鯨副産物の取り扱いについて、より詳しく書いてある。
http://www.kayabareizo.com/goods.html
【…当社では、主にミンククジラ・イワシクジラ・ニタリクジラの3鯨種のクジラ肉を加工販売しております。

価格表のページを見ても、クジラの種類は書いていないので、種類が異なっても同じ価格ということなのか。
http://www.kayabareizo.com/sale.html

とにかく、この会社の通販でも、啓蒙特別販売でも、どの種類のクジラ肉が来るのか、全く明記されていない。
どの種類のクジラ肉が来るのかわからないこの案内は、消費者に対して不親切である。
例えば、ミンククジラではなくニタリクジラ肉を食べたい人は、事前に在庫状況を問い合わせて、
確保するように依頼すべきなのか。

消費者にとっては、送料だけでも負担を感じるのに、問い合わせの電話代まで払わせるのは失礼だ。
啓蒙特別販売の案内には電話番号しかないので、FAX用番号とメールアドレスをここに転記してあげよう。
【FAX: 03-3891-1103   mail: info@kayabareizo.com

日本捕鯨協会や鯨肉愛好家たちは、景品表示法違反ではないと思っているのかもしれない。
それとも、鯨肉が手に入れば、法律などどうでもいいと思っているのだろうか。
彼らが疑問を持っていないようであれば、翻訳の休憩時間に、再び消費者庁に調査依頼をしよう。

追記(12月29日):
翻訳の合間に、ここで取り上げたサイトを印刷し、消費者庁表示対策課宛ての要望書に添付して郵送した。
法律上の規定と、味の差異があるかどうかという個人的感想とは、全く別の問題である。

前回のように電話でもよいのだが、調査官がPC上でサイトの内容を確認しながら話をしても、
説明がいろいろと面倒だったので、今回は印刷したものに、不適切と思われる表示に注記を加えることにした。

調査官がどう判断して、指導までするのか、その結果について回答は来ないが、上記サイトの変化を待ってみよう。
もし、景品表示法で指導することが無意味だと感じている人がいるならば、調査停止の要望を
自らすればいい。

(最終チェック・修正日 2011年01月29日)

Gefecht n. -〔e〕s/ -e
1 (比較的小規模な)戦闘,交戦
jn. außer Gefecht setzen (砲撃などによって)…の戦闘力を失わせる

Das HI-Virus ist auch deshalb so tückisch, weil es sich sehr leicht anpasst und
die körpereigene Abwehr4
außer Gefecht setzt.
HIVはとても危険でもあるが、
それはこのウイルスが非常に容易に順応し、生体固有の防御力を失わせるからである。
("Aidsforschung: Neues Eiweiß wehrt HI-Viren ab", ZEIT Online, 23.12.2010,
www.zeit.de/wissen/gesundheit/2010-12/hiv-aids-forschung

befinden* befand/befunden
I 他 (h)
1 [再帰] sich4 befinden ((場所・様態を示す語句と)) (…の場所に)ある,いる

Diebe haben zwei Laptops aus einer Forschungseinrichtung für Atomstrom westlich von Paris
gestohlen. Auf den Rechnern
befanden sich4 sensible Daten der Anlage in der Stadt Chatou,
die von dem französischen Stromkonzern EDF betrieben wird.

パリの西にある原子力発電研究施設から、泥棒がラップトップ2台を盗んだ。そのコンピューター上には、フランスの電力会社EDFにより運転されているシャトゥーの街にある発電所の機密情報が存在していた。
("Frankreich: Diebe stehlen Laptops aus Atomanlage", SPIEGEL Online, 23.12.2010,
www.spiegel.de/wissenschaft/technik/0,1518,736499,00.html

Der Große Wagen - ein Teil des Sternbilds Großer Bär, das das ganze Jahr über am nächtlichen
Himmel zu sehen ist, da es
sich4 nahe genug am Himmelspol befindet - steht im Mai hoch
am Himmel.
北斗七星は、おおぐま座の一部で一年中北天に見えるが、それは天の北極に十分近くにあるからである。そして5月には天高く位置する。
("DER STERNENHIMMEL IM MAI 2013: Frühlingssterne und drei Planeten am Abend",
astronews.com, 1. Mai 2013,
www.astronews.com/news/artikel/2013/05/1305-001.shtml

(最終チェック・修正日 2013年05月02日)

先月から約12万円もらえるデータベース翻訳を作業していたが、その間に、別の翻訳会社2社から、年末年始のスケジュールの問い合わせがあった。
今月初めに問い合わせてきた1社には、データベース翻訳の納期は12月24日に設定していたため、年末年始に作業をして、年明け納品になると回答した。
その後、何も連絡がないものの、発注が来年になると期待している。
ただ、連絡がないことから、クライアントの都合を優先して、別の翻訳者を見つけたのかもしれない。

もう1社は、データベース翻訳の納品直後に問い合わせがあり、これは年明け納品なので、受注することになった。
データベース翻訳が意外と早めに終了し、推敲も余裕をもってできて、納期前納品をしたので、今回の新たな受注ができた。

今回受注した翻訳は、ある学会講演会資料のドイツ語和訳である。
毎日ドイツ語の新聞に目を通しているので、辞書の助けは借りるものの、長文読解は慣れている方だ。

ただし、ドイツ語会話については、NHKラジオドイツ語講座で練習しているだけで、会話相手もいないので熱が入っていない。
それに日本では、英語もそうだが、ドイツ語で生活するという場面がないので、どうしても基礎レベルで止まってしまう。

日本に帰国してからドイツ語を話したのは、一番最近では3年前、国内開催の国際会議に参加した時、企業出展ブースでドイツ出版社のドイツ人営業社員と5分くらい話した程度である。


そして今日は、あるプロテスタント教会のクリスマス礼拝に招待されて参加した後、教会会員宅にホームステイしているドイツ人留学生を紹介され、突然ドイツ語会話をする機会を得た。


翻訳を受注したので、礼拝後のお茶会は挨拶程度の10分くらいで帰るつもりだったが、結局は最後まで残り、讃美歌も一緒に歌うことにまでなった。

最初は、その留学生に隣席していた人たちが英語で話していたのだが、ドイツ人だと分かった時点で、突然、私が呼ばれてドイツ語で会話することになった。
彼としても、日本に来て、ドイツ語を話す日本人がいるとは驚いたことだろう。

急なことではあったものの、自己紹介とドイツ留学のことや、副業でドイツ語翻訳をしていることなどを簡単に述べた。
周囲の方から簡単な通訳を頼まれたことも含めて、約30分間、いろいろな話題をドイツ語で語り合った。

ミュンヘン出身とのことだったので、お決まりのバイエルン訛りの話を含めた方言の話題を取り上げた。
他には、ジェラート売りのイタリア人に "Zitrone" の発音が通じなかった話や、スイスのホテルで何語かわからなかった話も、面白がってくれた。
また、留学中に初めて聞いた俗語の話題で笑いあったり、新聞に出ていたカトリック司教の不祥事についても、簡単だが話をした。

お茶会が終わって帰宅する前、彼に "Frohe Weihnachten" を日本語で何と言うのかを伝えた。
さっそく今晩、ホームステイ先で使っていることだろう。

私は彼に、文法も発音も間違ってしまったと言ったが、十分に通じて大丈夫だと言われた。
分からない単語があると、私の言いたいことを察知して、単語を補足してくれたり、よりふさわしい単語を教えてくれたりした。

このように会話というものは、日本人同士でもそうだが、相手とうまくキャッチボールをしながら進めるものである。
何も完璧な外国語を話せなくても、相手が聞きたいと興味をもっていれば、会話が続くように助け舟を出してくれるものだ。
尋問でも講演会でもないので、一人で話して、相手が黙って聞いているだけということはない。

そして教会から出る直前には、ホームステイ先の方に、久しぶりにドイツ語を話す機会を持ててよかったとお礼を述べた。

私は信者ではないが、先日の会合でも、礼拝に参加している一般者が紹介されたとき、キリスト教社会のドイツに留学をしていたので、キリスト教に興味を持っていて、たまに礼拝に来ているという説明があった。

そのためか、ドイツに赴任していた商社の方と話ができたり、フランス哲学の大学教員にはドイツ語論文で助けてほしいとも頼まれている。
人との出会いというか、縁と言うものは、不思議なものだと感じた礼拝への参加であった。
翻訳が終わったら、また日曜礼拝に参加してみよう。

また、今後もドイツ人と出会うことがあれば、もう少し慌てずに話ができるように、NHKラジオ・ドイツ語講座は続けておこう。

日本で売られている鯨肉は、調査捕鯨副産物の他、定置網などで混獲したクジラ由来や、
アイスランドから輸入しているナガスクジラ肉がある(ノルウェーのミンククジラ肉は今年は実績がない)。

過去記事でも取り上げたが、鯨肉の産地やクジラ種名の表記について、様々な間違いが横行しており、
とても 「鯨食は日本の伝統食文化だ」 などと、世界に誇れるような状況にはないと感じられる。

老舗料亭で提供されているハリハリ鍋では、「ノルウェー産イワシクジラ」 と事実誤認の説明をしていたり、
あるイタリア料理店では、「アイルランド産ナガスクジラのカルパッチョ」 と原産地国名を間違っていたり、
通販サイトでは、「アイスランド産ナガスクジラ」 を 「シロナガスクジラ」 と種名を誤記していたり。
http://www.ist-market.net/item/item_00127.html
追記:3月5日に確認したところ、上記リンクの築地イストマーケットは、「アイスランド産長須鯨」に修正していた。消費者庁の指導が効いたのだろう。

飲食店で鯨肉料理を提供する場合、外食産業での表示ガイドラインに従い、原産地などの明示が推奨されている。
表示ガイドラインやJAS法などについても、過去記事で取り上げたので、次を参照してほしい。
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/62920385.html

ただし面倒なことに、通販商品の場合、表示の種類や表記場所によって、農林水産省担当のJAS法なのか、
それとも消費者庁担当の景品表示法で扱うのか、消費者側ではなく、行政の都合で窓口が変わってしまう。

上記通販サイトの 「築地イストマーケット」 について、農林水産省に、業者に指導するよう問い合わせたところ、
いつものことで慣れてはいるものの、次のような冷たい対応であった。

届く商品に、名称と原産地が正しく表示されていればJAS法上問題となりません
ネット上の表示については、景表法となりますので、消費者庁の表示対策課(TEL03-3507-8800(代))にお問い合わせ下さい。】

農林水産省は景品表示法の担当ではないため、消費者庁に伝言すらしてくれない。
鯨肉を食べない私が5千円近くも支払って、その表示をわざわざ確認するのは無駄な出費だ。
自分の時間と電話料金を使って、同じことを消費者庁に説明するという、無駄な作業をするはめになった。
まあ、電話料金の方が安いので我慢しよう。


通販の表示を担当する消費者庁と公正取引委員会のHPは、それぞれ次の通り。
http://www.caa.go.jp/
http://www.jftc.go.jp/

消費者庁に相談しろということだが、表示対策課の説明には、次のような冷たい対応が書かれている。
http://www.caa.go.jp/representation/index.html#m01-2
情報提供・御相談
景品表示法違反に関する情報提供,景品表示法に関する相談は,03-3507-8800(代)から,次の担当部署へお願いいたします。
景品表示法違反に関する情報提供:表示対策課景品・表示調査官(情報管理)
※郵便番号・住所は以下のとおり。
〒100-6178 千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー 5F
なお,御提供いただいた情報に基づく措置結果や調査経過については,お答えしておりませんので,
あらかじめご了承ください。】
情報提供後に何か月かしてから、その通販サイトが表示を改めたのであれば、指導が行われたことになるわけだ。

それで消費者庁の代表電話にかけて、表示対策課につないでもらった。
そして通販サイトの会社名やURLなどを口頭で説明すると、調査官は自分のPCで検索などを開始した。
同じ画面を見ながら、ここの表示がおかしいだとか、この表現は消費者を惑わす可能性があるなどと説明した。

他にも表示が間違っている通販サイトなどはたくさんあるだろうが、今回依頼した2件は調査対象となった。
その後、似たような事例があることを調査官が調べることがあるかもしれない。
とにかく、鯨肉を食べたいのに手に入らないと困っている消費者に、適切な情報が提供されることを望みたい。


それにしても、鯨肉を食べる捕鯨推進派はなぜ、「こんな間違った表示を許さない」 と、声をあげないのだろうか
調査捕鯨が合法と言うならば、自分たちが食べる鯨肉の表示について、法令順守を求めるべきではないか。
どんな由来の鯨肉だろうと、食べられればかまわないという、「あいまい食文化」 でよいのだろうか。


追記(2011年01月15日):
消費者庁に申告した次の通販サイト2件について、現時点で表示は変更されていない。
http://www.ist-market.net/item/item_00127.html
http://store.shopping.yahoo.co.jp/airi-market/w-114-02.html

他の指導事例を見ても時間がかかっているし、この2件以外にも違反があるかどうか調査するそうなので、
もし景品表示法違反の疑いがあるサイトが多数見つかれば、それだけ調査期間は長くなるだろう。

通販サイトの場合、正しい商品名だけではなく、特売の期間や情報更新日の明示も、
消費者への情報提供として必要である。

前出の 「アイリマーケット」 の場合、「ご注文殺到のため、お急ぎください」 と、大きな文字で強調しているが、
「販売期間:2009年01月01日00時00分~2019年12月31日23時59分」 となっていて、調査官もあきれていた。

追記(2011年02月20日):
承認が遅れたが、コメント欄に鯨肉愛好家の一意見があったので、これを元にした質問を農林水産省に送った。
しかし1か月以上経っても何も返答はない。
食品等の原産地表示を推奨している農林水産省の方針に反する人がいるのに、無視というわけだ。

追記(2011年03月05日):
築地イストマーケットでは、クジラ種名が訂正されていた。
しかし、アイリマーケットではまだ訂正されていない。
ヤフージャパンに連絡した方が早いのかもしれない。

追記(2011年03月06日):
ヤフージャパンからの回答では、ヤフーショッピングの各店舗の記載内容については、説明できないそうだ。
その店舗に直接質問してほしいという。
景品表示法違反の出店者について、サイト閉鎖などの措置について、契約書には何もないのだろうか。

(最終チェック・修正日 2011年03月06日)

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