2015年05月

Bildpunkt m. -es (-s)/-e
画素,ピクセル

DUDEN: Pixel

engl.: picture element, pixel

Aufgenommen wurde das Bild mit einer Auflösung von 480 Meter pro Bildpunkten.
この画像はピクセル当たり480メートルの解像度で撮影された。
("CERES: Viele Krater und linienförmige Strukturen", astronews.com, 29. Mai 2015,
www.astronews.com/news/artikel/2015/05/1505-036.shtml

Abhängigkeitserscheinung f. -/-en (Abhängigkeit + Erscheinung)
依存性の発現

(最終チェック・修正日 2015年06月21日)

ab|raten* riet ab/abgeraten
I 自 (h) (↔ zuraten) ((jm. von et.3)) (…に…を)思いとどまるよう助言<勧告・忠告>する,いさめる
Er riet mir 〔davon〕 ab, das Buch zu kaufen. 彼は私にその本を買うなと言った。
(誤 .. nicht zu kaufen)

Laut der Europäischen Behörde für Lebensmittelsicherheit (kurz Efsa) könnten aromatische 
Kohlenwasserstoffe ein "karzinogenes Risiko" sein, wenn sie über die Nahrung aufgenommen 
werden. Das gleiche gelte auch für Lippenpflegeprodukte. Sofern sie auf Mineralölbasis 
hergestellt wurden, rät die Stiftung Warentest ausdrücklich von ihnen3 ab.
欧州食品安全局(略称EFSA)によれば、食品を通して摂取した場合に芳香族炭化水素は「発がんリスク」である可能性があるとのことだ。これはリップケア製品でも同様であろう。ミネラルオイルからリップケア製品が製造されたのであれば、その製品を使用しないようにWarentest財団は忠告している。
("Verdacht auf krebserregende Substanzen: Stiftung Warentest findet mögliche Schadstoffe in 

私の本業は医薬メーカー子会社での有機合成研究職である。
研究のために読む専門書や学術誌は、1990年代の大学・大学院時代は、約30%がドイツ語だった。
有機合成やNMRに関する Thieme の専門書は、英訳も和訳もないものが多かった。

21世紀になってからは、特許も含めてほとんど英語ばかりになり、本業でドイツ語資料を読むのは、3年に1回くらいの頻度になった。
そのため、副業のドイツ語翻訳・チェックで読む特許の数の方が、本業よりも多くなっている。
一番多いのは、昼休みと帰宅後にネットで読むドイツメディアの記事で、次にルター訳聖書になるだろうか。

スイスの Helvetica Chimica Acta も英語論文ばかりになり、今年もドイツ語は読まないのかと思っていたところ、重要中間体の合成法について、ドイツ語特許を参考にすることになった。
実際に必要な部分は、実施例が書いてある部分の一部で3ページくらいだが、それでも久しぶりだとうれしいものだ。

ところで、このドイツ語特許は、文献検索サービスの種類によっては、見逃されてしまうことに今回気付いた。

検索しやすく、結果も見やすいサービスとして、Elsevier社の Reaxys を利用しているのだが、これは特許は英文のみ対象にしており、ドイツ語特許はEPであっても採録されていない。

Reaxys の特徴を説明する資料は以下の通りで、スライド6に採録内容の記載がある。
www.elsevier.com/jp/online-tools/reaxys/documents/Reaxys_update20091011.pdf
【WO/US/EPに出願された英文特許から抽出 (US: 1976年以降, WO/EP:1978年以降)】

この Reaxys では専門家が、利用価値の高い反応と判断して、データベースに加えているため、検索結果から実験条件を決めても大丈夫だろうと思って使っている。
ただし、前述のように特許については、ドイツ語も、そして日本語も採録されていないので、重要な特許が検索できないという欠点がある。

Reaxys での調査結果に満足できない場合、次の段階として、利用料金は高いのだが、SciFinder を使って網羅的に検索を試みることになる。
www.jaici.or.jp/SCIFINDER/

私は子会社採用の契約社員なのでライセンスはもらえないので、親会社からの出向社員に検索してもらった。
その結果、今回合成する重要中間体の特許にたどりつくことができた。

最近のWO特許では、原文がドイツ語で出願された特許でも、英訳版も存在するので、Reaxys でも採録されると思われるが、英訳が義務ではないEP特許で出願されたドイツ語特許は、SciFinder を使わないと検索すらできないのだ。

使うサービスの特徴を知らないと、検索漏れが発生してしまい、研究が遅れる原因となってしまう。

最近は英語至上主義の人が増えたように思うが、研究者であれば第二外国語も英語並みに使いこなしてほしいものだ。

国際司法裁判所で、日本の南極海調査捕鯨は科学的目的を達成していないことが指摘されたため、新たな調査計画が認められるまでは捕獲しないことになった。
捕獲できないということは、副産物の鯨肉も供給されないことになり、他の捕鯨国のアイスランドやノルウェーから輸入しようと考えるのは自然な成り行きだ。

アイスランドもノルウェーも捕鯨国ではあるが、日本とは異なり、国際捕鯨委員会のモラトリアムに異議申立をしたため、独自に捕獲枠を設定して捕鯨を続けている。

ただしノルウェーのミンククジラの場合、尾の肉と皮から検出された殺虫剤成分が基準値を超えていたため、廃棄処分となってしまった。
www.theguardian.com/environment/world-on-a-plate/2015/mar/23/japan-refuses-norways-toxic-whale-meat

去年はアイスランドから約2,000トンのナガスクジラ肉が輸入されたが、環境保護団体グリーンピースなどが貨物船を追跡して、途中でどこにも寄港できないように妨害した。
また別のルートとして、カナダの陸路経由で太平洋側のバンクーバーに送り、そこから日本まで船で運んだこともあった。

それで今年はどうするのかと思っていたら、5月18日のアイスランドでの報道では、既に1,700トンの輸出を準備しており、レイキャビク近くの港には、貨物船「Winter Bay号」が既に待機しているとのことだ。
eyjan.pressan.is/frettir/2015/05/18/kristjan-loftsson-a-leid-i-nyja-aevintyraferd-med-hvalkjot-1-700-tonn-bida-i-hafnarfjardarhofn/

Winter Bay号を追跡したければ、次のサイトで位置情報が得られるので、興味があるならば確認してほしい。
www.marinetraffic.com/en/ais/details/ships/shipid:402701/imo:8601680/mmsi:341433000/vessel:WINTER%20BAY

現時点で目的地は、アンゴラのルアンダ港となっているが、一度寄港して燃料や食料を補給した後、アフリカ南端を回って日本に向かうと思われる。
今回も抗議デモなどいろいろあると思うので、報道をチェックしてみよう。


ところで、このアイスランドからの鯨肉輸入について、NHKが5月23日夜のニュースで取り上げていた。
www3.nhk.or.jp/news/html/20150523/k10010089491000.html

南極海での調査捕鯨が今シーズン見送られたことなどによる国内のクジラの肉の不足分を確保するため、調査捕鯨船を運航し、鯨肉を販売している東京の企業がアイスランド産の鯨肉を大量に輸入することを決めました。 

ニュース映像では、鯨肉料理を食べている人たちの姿があったが、どうしてこのような映像を使った報道をするのか疑問である。
これでは、「鯨肉を確保するために南極海調査捕鯨を再開したい」という、「実際には科学的目的ではない」ことを自ら宣伝しているとしか思えない。
科学委員会に調査計画を提出したとのことだが、このように本音を堂々と報道してしまうと、「やはり科学ではないのだ」と思われてしまう。
水産庁捕鯨班も含めて、一体何を主張したいのか、不思議な人たちである。

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