2016年12月

大晦日の今日は、翻訳を休みにして、明日の元旦午後に行う、神学生のドイツ語勉強会の資料を作成した。
クリスマスの讃美歌 「きよしこの夜」 に関するドイツ語の記事を読むことにした。
教会での初演は1818年だが、1816年に既に作詞されたため、今年からオーストリアでは200年祭の行事を始めている。

単語や文法項目の確認をしていたら、今月受診した健康診断の結果が郵送で届いた。
翻訳専業になってから運動不足なので、中性脂肪の値などが気になっていたので、
作業を中断して結果を確認した。

すると、体重が増加した以外は特に指摘がなく、低血圧気味も気にしなくてよく、一応健康体のようだ。
骨密度は同年齢の平均値に比べて110%と多く、若年成人と比較しても108%と多い。
毎朝、牛乳を飲んでいるからだろうか。

ただ、初めて 「側弯症」 という指摘があり、日常生活に支障なしとの判定でも、少々気になった。

これは胸部X線の所見で、去年までの会社の健診では指摘がなかった。
健診の医療機関が変わり、別の医師が判定すると、こうなるのだろうか。

会社の健診でも、胸部X線の所見では、いろいろと変遷があった。
2008年から2010年まで 「右肺に線状影」 とあり、判定は 「有所見健康」 とのことでそのままにしていた。
すると、2011年から2013年までは 「所見なし」 に変わった。
と思ったら、2014年は 「右肺に線状影」 が復活し、更に 「左肺に硬化影」 が出た。
しかし、2015年は一転して 「所見なし」。

普通の風邪だと思っていたのに炎症を起こしていて、放置しているうちに治ったということなのだろうか。

側弯症という指摘だが、整形外科に行くほどではないので、来年の健診まで放置してもよいだろう。
念のため、デスクワークが原因なのかどうか調べてみた。

独自の治療法を説明しているサイトもあったが、まずは、日本側彎症学会のサイトを見てみた。
www.sokuwan.jp/index.html

ここでは、側弯症について解説したパンフレットの一部が掲載されている。
www.sokuwan.jp/expl_pat.html

デスクワークの時間が長くて、同じ姿勢が続いていることは、特に原因ではないようだ。
もしかすると、子どものときから右側に転ぶことが多く、腰痛は左側だけなので、元から少し曲がっていたのかもしれない。
判定する医師が変わったため、これまで小規模で見逃していた側弯症を指摘したのかもしれない。

そう言えば、12年前に、カイロプラクティックを学んでいる人から、少し曲がっていることを指摘されたことがある。
実際の画像を見ていないので、どれだけ曲がっているのか不明なので、年明けに問い合わせてみようと思う。

既に1月納期の特許翻訳案件の作業を始めているが、青色申告の準備もあるので、今年の翻訳料金について確認してみた。
登録が有効な翻訳会社は3社で、特許翻訳のA社、契約書や雑誌記事まで多様なB社、そして12年前に登録したC社である。

このうちC社は、合併により社名が変わったが、登録は引き継がれた。
今年は依頼がなかったものの、来年1月納期の案件の打診があった。
しかし、A社の案件を複数受注済みでスケジュールが厳しかったため、断ることとなった。

A社とB社の合計で、青色申告となる8月以降の5か月の翻訳料金は、税込で約265万円であった。
参考までに副業として行っていた開業前の7か月では、合計で約44万円であった。

1月から7月までの給与収入は税込で約290万円だったので、年間の翻訳料金の方がわずかに上回った。
給与と翻訳の合計は約599万円となり、これに配当などを含めると、年収は600万円に到達する。

開業後の毎月の翻訳料金は、35万円から71万円まで増減があるものの、平均で約53万円。
源泉徴収後の金額は、月平均約47万円で、予算は月40万円に設定していたので、+7万円の余裕があったことになる。

予算より多かった月に、Trados Studio 2015 Freelance や辞書を購入した。
これらは経費になるので、青色申告での税金還付に貢献することだろう。
ただし、
税金還付に期待しすぎないように、来年の予算では、還付金額を5万円と少なめに設定しておいた。

来年の予算でも、翻訳料金は毎月約45万円、源泉徴収後で約40万円の設定にしてみた。
母からの依頼で、来年度は弟の国民年金と健康保険を肩代わりすることになりそうだが、払えることが判明した。

ただ、厚生年金がなくなった分、自分の確定拠出年金と中小企業共済を増額したいし、翻訳専用PCを購入予定なので、弟には免除申請をしてもらいたいものだ。

それでも、1月の受注額は既に税込60万円に達していて、予算を超えているので、あまり心配しなくてよいかもしれない。

また、
特許翻訳のA社の割合が95%を超えるため、リスク分散ということで、新たにD社の独日翻訳トライアルを受けることにした。
リーマンショック後のワード単価切り下げや、東日本大震災後の受注減少を経験しているので、事業継続性を確保することも大切だ。
更に来年は、取引先の倒産リスクに備える、共済への加入も検討しよう。

所属するプロテスタント教会で、私は聖歌隊の他に、行事関係の委員をしているので、クリスマスの時期が一番忙しくなる。
行事の準備や後片付けだけならばよいが、クリスマス降誕劇に出演しなければならないので、リハーサルもあって忙しい。

翻訳会社A社の納品を終えた後、クリスマス後に1月納期の仕事を始めればよいかなと思っていたら、別のB社から英日翻訳の打診があった。

23日と25日にクリスマス行事があるため、
納期を26日にしてほしいと希望した。
今回も失注するかと思ったが、この納期で受注することになった。

インタビュー記事の和訳だったので、特許とは異なり、比喩表現の解釈に手間取ったものの、クリスマスの今日、教会での祝会から帰宅して、少し推敲してから納品した。

これで今年の翻訳は終了したが、1月納期の仕事は既に決まっているので、明日26日から始めることになる。
そのうち1件は、200ページを超える英日特許翻訳で、新規翻訳個所が5万ワードを超えるため、のんびり作業すると心配だ。

1月1日の日曜日は、いつものように教会で礼拝があり、私は当番になっている。
午後には地区の合同新年礼拝にも参加することになっている。

それに加えて、神学生がドイツ語の勉強をしたいというので、簡単な資料を作成して、2時間くらい教えることなった。

ということで、年末年始だからと言って、のんびり寝ているわけにもいかない。

気分転換にサイクリングや散歩の他に、日々の買い物で外出するから、それほど苦にはならないかもしれないが、疲れをため込まないように気をつけよう。

それで、神学生のドイツ語の勉強に使う資料だが、クリスチャンが興味を持つ適切な教材というのは探すのが困難だ。
クリスマス関係として、賛美歌「きよしこの夜」についての記事を利用することにした。
www.evangelisch.de/inhalte/140668/23-12-2016/die-liedverse-von-stille-nacht-wurden-vor-200-jahren-verfasst

初級では全部和訳するのは大変なので、内容の把握に必要な数か所を選んで説明する予定だ。
分離動詞や前置詞の格支配は必ず復習して、それに加えて、日付や年号の表記も確認することにしよう。

Aufenthaltstitel m. -s/- (Aufenthalt + Titel)
難民・外国人に対するEUの)滞在許可,滞在許可証

Noch in der Nacht nahm die Polizei einen Verdächtigen fest. Es soll sich um den 23 Jahre alten 
Pakistaner Naved (oder Navid) B. handeln, der in der Flüchtlingsunterkunft auf dem früheren 
Berliner Flughafen Tempelhof lebte. .. Einen Aufenthaltstitel hat er laut BKA-Lagebericht seit 
dem 2. Juni 2016.
夜のうちに警察は容疑者を逮捕した。容疑者は23歳のパキスタン人、ナベド(またはナビド)・B.で、元ベルリン・テンペルホーフ空港にある難民宿舎に住んでいた。 … BKA管理報告によると、容疑者は2016年6月2日から滞在許可を有している。
("Lkw-Angriff in Berlin Merkel: Tat durch Flüchtling wäre besonders widerwärtig", SPIEGEL Online, 20.12.2016,
www.spiegel.de/politik/deutschland/angela-merkel-zu-berlin-tat-durch-fluechtling-waere-besonders-widerwaertig-a-1126709.html

翻訳業を仕事にしていることもあり、ニュースに出てくる新語や、世相を反映する注目の言葉に関心がある。

12月9日に発表されたドイツ語2016年の言葉は、postfaktisch が1位となった。
gfds.de/wort-des-jahres-2016/

これは、英語の post-truth (脱真実の・ポスト真実の)をドイツ語に翻訳した造語である。
この post-truth 自体も、Oxford Dictionaries で2016年の言葉に選ばれている。
en.oxforddictionaries.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2016

この英語の形容詞は、20年ほど前から使われているが、今年になってから使用頻度が激増したため、今年の言葉に選ばれた。
ドイツ語でも、特に政治関係のニュースで使われるようになった。

事実・真実に基づかない情報を流布させて大衆の感情に訴えた例として、イギリスのEU離脱を主張した政治家と、アメリカ大統領選挙が挙げられている。

ドイツ語の第2位は、その例の1つに関連した Brexit である。
第4位の Schmähkritik (誹謗中傷の批判)と、第5位の Trump-Effekt も関連した言葉である。

他の順位の言葉を見ても、人々が事実に基づく判断よりも、感情の赴くままに行動していた一年だったのかと思う。

第3位の Silvesternacht は、大晦日の夜にケルンなどで女性たちが、北アフリカやアラブ諸国出身の男性たちに襲われた事件を指している。
この事件後、ドイツ国内では、イスラム教徒や難民への反感が強まった。

第9位の Burkiniverbot は、フランスでのことだが、公共の場で宗教色の強い服装を認めるかどうかが問題となった。

日本の新語・流行語大賞でも、社会問題を背景とした言葉がいくつか選ばれてはいるが、「流行したもの・現象」と一緒になっているためか、社会問題への注意喚起が弱いように思える。
いろいろな分野の言葉を並べてバランスを取ろうというのが日本的なのかもしれないが、私としては、もっと社会の闇をあぶり出して、真剣に考えることを促すような言葉だけを選んでもよいと思う。

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