2017年01月

(最終チェック・修正日 2017年02月04日)

今月の翻訳案件は、今朝の納品でなんとか終わった。
翻訳料金は、源泉徴収後で約61万円なので、予算の40万円を上回っている。
しかし、このペースで1年間続けるのは大変ではないかと感じた。

ワード数が4万を超える英日翻訳が1件あり、これが一番大変だった。
1か月前にファイルをもらっていたからスケジュールは楽なはずだったが、他にも独日翻訳やチェックなどを受注したため、本来は休むはずの日曜日にも作業をしてしまった。

もう一社からは、英日翻訳と日独チェックを依頼されたが、対応できないので断ってしまった。
収入が4万円ほど増える計算だが、できないことを受けていたら、他の案件と共倒れになってしまうから、これからもお金のことは優先しないようにしたい。

お金のことを優先しないと言ってみたものの、「きょうだいリスク」を考えて年間予算を計算すると、月に45万円から50万円は稼ぐ必要があることが判明した。
ということで今日は、2月納期の翻訳を始める前に、低所得の弟を2020年までに自立させる計画を考えることにした。

実家の隣には、父の退職金で建てたアパートがあり、その家賃収入も併せて、弟が大学に行く学費を賄っていた。
大卒で就職の予定だったようだが、バブル崩壊後の就職難の時代が続いており、どこにも就職できなかった。
翌年に就職できるはずもなく、学生時代に始めたアルバイト先で、
そのまま週3日ほど働き続けている。
そのアルバイト先では、社員登用制度もあり、契約社員に採用されるチャンスもあったが、なぜか断って、国家資格を取得する勉強をしたいとのことで、今までずるずると続けている。

父が亡くなる前に母は、コネでも使って農協関連の会社に紹介してほしいと言っていたが、働きにくいだろうと父は断り、弟も履歴書を提出しなかったので、その話もなくなった。
父の死後、弟は全て自分でやりくりするのかと思ったが、母が生活費を送り続けたため、いつまでたっても自立せず、しかも資格試験は不合格ばかりだ。
母には何度も、仕送りをやめるように伝えたが、「死んだら困るから」と言ってやめようとしない。
援助を延々と続けると、障害者の姉のために使う資金がなくなるし、私の老後の準備もできない。
将来設計のはっきりしない弟を突き放して、生活保護申請をさせればよいと思うが、心配性の母が寝込んでしまっても困る。

ということで、2020年度末までという期限を弟に提示して、その間になかば強制的に、こちらが指定した資格を最低限取得するように、約束させることを考えている。
期限までに何も資格が取れなければ、未経験の50代でも働けるような仕事を自分で見つけてもらうことにしよう。

本人が収入について申告していることが前提だが、弟の国民健康保険税納税通知書を見ると、所得割額がゼロなので、一定基準を下回る低所得者であることが推測できる。
そのため、以下の計画は、弟を私の扶養家族にできるという前提で行う。
他人から見ると、非常に甘い扱いであるが、母との妥協の産物なので仕方ない。

1: 来年の確定申告から、弟を私の扶養家族として申告して控除を受ける。
2: 国民年金保険料と国民健康保険税を私が支払い、扶養家族の社会保険料控除として申告する(本人が免除申請をした場合は再度検討)。

→ 試算すると、約5万円の税金還付となる予定。


3: 母の希望で、家賃の肩代わりと生活費の仕送りは、現状の金額で、最長で2021年3月まで続ける。
4: 教材費、受験費用、直前講習などの費用として、確定申告の国税還付後に前期分10万円、9月に後期分10万円を振り込む。
5: 社会保険労務士の受験勉強を続けてもよいが、年金アドバイザー3級以上を必ず取得すること。
6: NPO法人や大学公開講座などの受験対策講座や、通信教育での添削指導などを受けること。

こんなことになる前に、向いていないことに気付いて諦めてほしかったが、これが最後のチャンスだと思って取り組んでほしいものだ。

ということで、3年間我慢するということで、私の予算も変更となった。

翻訳専用PCは、20万円程度を予定していたが、キャンペーン割引や展示品処分などを探して、15万円以下で調達する。

翻訳料金の予算は、月の売上45万円(源泉徴収後で約40万円)としていたが、これを50万円(源泉徴収後約45万円)に上げた。
不可能ではないと思うが、翻訳料金の単価が上がることを前提とできないため、独日翻訳者の新規募集を見て、トライアルに応募しておいた。

翻訳の仕事が減ることも考えて、非常勤講師などの募集や、
単発のアルバイトなどもチェックしておく。

確定拠出年金の掛け金をプラス3万円にしようと予定していたが、+1万5千円程度として様子を見る。
中小企業共済の掛け金も、月1万円のままで様子を見る。

NISAでの投資信託の積立を、本意ではないが、分配金受取型に変更して、仕送りに充当する。

3年経過するまでに、解決することを祈るのみだ。

今月納期の英日翻訳2件は、まだ作業中なのだが、夕食後の休憩ということで、今月経験したドイツ語和訳のチェック案件についてメモしておこう。

12年前に最初に翻訳会社に登録した時は、化学・バイオ系のドイツ語翻訳者としてだった。
専門知識が活かせると思っていたが、最初に受注した案件は、販売外交員の契約書だった。
その後、化学の特許や論文の他に、自動車関係の雑誌記事、奨学金の応募要項、健康診断の結果など、多岐にわたる案件を処理してきた。

つまり、理系分野に限らず、ドイツ語翻訳者は足りないということだろう。

しかし、ドイツ語技能検定の試験会場では、学生だけではなく、社会人から高齢者まで、多様な人々を目にしたので、本当に足りないのだろうかと疑問に思うこともあった。

それでも、独立開業を決意した経緯などでも示したが、翻訳専業のはずなのに、専門用語を調査していない、間違いを指摘しても修正しない、受注した後にキャンセルなどを経験して、信頼できる翻訳者は足りないことを痛感している。

私自身も、完璧ではないのだが、80歳まで続けられるように、日々向上しようと意識している。
だから、担当した案件から学んだこと、クライアントからのフィードバックを、次の案件に活かそうと考えている。

同じ考え方の翻訳者が一緒に登録していれば、複数案件の納期が重なって忙しいときに手分けして作業できるのだが、ドイツ語翻訳者は少ないためか、失注することもある。

今月も、英日翻訳の作業中に、急なドイツ語特許和訳の打診があった。
納期とワード数を見て、絶対に無理だと思ったので、他の翻訳者が和訳したものを、私がチェックするならば可能であると返答した。

担当する翻訳者が見つかり、予定より1日前に和訳が届いたので、作業中の英日翻訳を中断して、チェックを開始した。
するとすぐに、訳抜け、用語の不統一、綴りが似ている単語との混同に気付いた。
一度差し戻して、修正してもらう間に、英日翻訳の作業を進めたいと思ったが、以前も同様のことがあった翻訳者らしく、私が全部直した方が早いということになった。

修正しながら気付いたことは、特許の内容、つまり機械の動き方や測定方法を理解していれば、誤訳しないはずだ、ということだ。
私は理系研究者ではあったが、特許に出てくる装置を全て触ったわけではないので、添付の図を参考にしたり、類似の装置を調べてみたり、ある程度調査してみて、何を説明しているのかイメージできるようにしている。
そのようにイメージすると、多義語の解釈のときに役立つ。

今回は、Scheibe についてメモしておこう。

辞書で調べるとわかるように、Scheibe には様々な意味があるが、主な語義の間には、「円盤状・板状のもの」 という共通項がある。
「ガラス板」 という意味もあり、自動車の特許では、Scheibe だけで 「ウィンドウガラス、フロントガラス」 と和訳することもある。

それで今回の案件だが、「真空チャンバ内のサンプルを Scheibe を通して観察する」 という意味の説明があった。
翻訳者は、「~を板を通して観察する」 としていたのだが、これではその板が透明であるというニュアンスが含まれていない。

真空チャンバのメーカーのサイトを参考にすればよかったと思うが、最初から疑問を持つこともなく、それに調査する気もないのだろう。

この Scheibe は、「内部を観察するためののぞき窓」 のことなので、簡単に 「ウィンドウ」 に修正しておいた。

翻訳料金のレートは、リーマンショック後に下がってしまい、希望のレートよりも低いことが多い。
そのため、できるだけ
早く処理して、数をかせごうとしているのかもしれないが、次の仕事をもらうためにも、お金よりも信用の方が大切だと気づいてほしいものだ。

優秀なドイツ語翻訳者は、既に翻訳会社や特許事務所の社員となっているのか、それとも専属契約となっているのか、新たに募集してもなかなか集まらないようだ。

私は学位論文を書くために、大量のドイツ語文献を読む必要があり、また、ドイツにも留学したから、ある程度のレベルに達したが、英語一辺倒の日本では、今後もドイツ語翻訳者は足りないままではないだろうか。

翻訳会社の他に、ドイツ大使館、ゲーテインスティテュート、日欧協会、日独協会などが連携して、なんとかならないものだろうか。

作業中の英日翻訳が終わると、来月初めは、和独のチェック案件に取り組むことになっている。
この案件を受注したのも、ドイツ語翻訳者は足りないことの証拠かもしれない。

教会の会員には英語とフランス語の翻訳者がいるのだが、ドイツ語翻訳者はいない。
ドイツ語がわかる学者はいるが、特許翻訳を頼めるような相手ではない。
ドイツ文学者の秘書をしていた方もいるので、口コミで広めてもらって、手伝ってくれそうな人を紹介してもらうかと思う。

今日はドイツ語特許の和訳を納品したので、もう1つの英語特許の和訳を再開する前に、ドイツ関連のニュースをチェックしてみた。
地球温暖化関連で興味を持ったのは、ドイツ連邦環境庁が、1月5日発表のプレスリリースで、牛乳や食肉などの動物由来農業製品の付加価値税を、現在の7%から19%に上げるように提案していたことだ。

そのプレスリリースは次のとおり。
www.umweltbundesamt.de/presse/presseinformationen/abbau-umweltschaedlicher-subventionen-stockt-weiter

これにコメントしているfoodwatchの記事は次のとおり。
www.foodwatch.org/de/informieren/klimaschutz/aktuelle-nachrichten/umweltbundesamt-will-hoehere-steuern-auf-milch-und-fleisch/

温室効果ガスとしては二酸化炭素が一番わかりやすい存在ということで、交通機関や発電などでの化石燃料の消費が注目されている。
しかし、農業も温室効果ガス、
例えば、メタンと亜酸化窒素(笑気ガス、NO)を発生する産業として重要である。

これまでも報告されてきたように、食肉や牛乳といった動物性製品の生産では、果物や穀物、野菜よりも温室効果ガスの排出量が多い。
プレスリリースの記載を引用すれば、牛肉1kg当たり、7kg~28kgの温室効果ガスが発生する。
それに対して、果物や野菜では、1kg未満の発生量にとどまる。

それで、環境に悪い製品には、食料品であっても、高い税金をかけようと提案している。
食料品の付加価値税は、現在は軽減税率の7%であるが、これを通常の19%に上げようというのだ。

この増税による税収の試算は書いていないが、牛乳と食肉の消費量を考えると、かなりの税収増となる。
その増えた税収で何をするのかというと、例えば、温室効果ガスの発生量が少ない、穀物や野菜、そして公共交通機関の運賃の税率を下げる財源にできるそうだ。

ただし、税率の変更だけで、温暖化対策が進むのかどうかは不明だ。
牛肉の生産量が激減して、代わりのタンパク源としてダイズなどの生産が大幅拡大しないと、市民の税負担が増加しただけで終わるかもしれない。

ドイツ人は一度決めると徹底して実行するので、これでベジタリアンやビーガンが増えるのかもしれない。

日本に帰国後、外貨預金から始めて、外貨MMFや外国債券に投資してきた。
しかし、勤務先変更に伴う転居費用や、ローンの支払いもあって、数年前にすべて売却してしまった。

現在保有している外貨建て資産は、大和証券の外貨MMFが各通貨約2万円相当程度、三井住友銀行の豪ドル預金と豪ドル建て投資信託だけである。

三井住友銀行の豪ドル建て投資信託は、まだ償還にはなりそうもないので、これからも継続保有するつもりだが、豪ドルで受け取った分配金の運用先を考えなければならない。
豪ドルのレートが90円よりも円安のときに日本円に替えたこともあるが、この2年くらいは放置している。

昨年末に三井住友銀行で相談したところ、証券仲介口座を開設して、豪ドル建て債券投資を勧められた。
仲介先は、すでに口座を開設済みのSMBC日興証券なので、すぐに取引できるかと思ったが、少々面倒なこととなった。
原則として、銀行から申し込んで、新規に日興証券の口座を開設しなければならないそうだ。

開設済みの日興証券の特定口座に紐づけた場合、日興証券が親で、銀行側が子となり、銀行の証券仲介で購入した債券の利金と償還金だけが銀行の口座に入金し、その他の特別な利益が発生しても日興証券の口座に残ることになるという。

それは銀行の都合であって、私は資産運用ができればよいので、銀行の要望は無視して、既存の日興証券の口座に紐づけることを選んだ。

ただ、日興証券の口座は、転居前に一番近い支店で開設したため、現在は最寄りの支店窓口で取引できない。
ということで、最寄りの支店に口座を移管する手続きを始めた。
年末に書類を出したところ、手続きは1月4日以降に始まるとのことだった。
1週間くらいかかるかと思ったら、3日後の今日、口座開設とオンライントレードの仮パスワードが郵送で届いた。

現在受注している翻訳案件が終わってから、三井住友銀行で証券仲介口座の手続きをする予定だ。

現時点で考えている投資対象は、豪ドル建ての割引債である。
残存期間が10年ほどの世界銀行債が出ているので、額面1000ドル分から始めてみよう。

カブドットコム証券の方が為替手数料が少なくて済むが、すぐに売り切れるので、日興証券の方が便利だろう。

また、外貨MMFの積立も始めて、外国債券の買付資金を貯める予定だ。
日興証券では、積立であれば1000円から買付できるので、無理なく継続できそうだ。
追加で都度購入するときは、オンライントレードでは1万円以上なので、少額のときは、買い物のついでに窓口で買付しよう。

弟の社会保険料を肩代わりすると、年間約20万円を投資に回せないので困ったものだが、その分を頑張って受注しようと思う。

来週納期のドイツ語特許和訳の作業が80%くらい終わったので、今日は青色申告の準備をした。
まずは会計ソフトで、青色申告用の決算書や賃借対照表などを作成して、印刷した。

次いで国税庁のHPの平成28年分確定申告のページで、青色申告に必要な
金額を入力した
次に、所得税の申告書作成コーナーに移って、開業前の給与や各種控除などについて入力した。
www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/index.htm

還付される税金の金額を確認したところ、28万円を超えていた。
この金額は、
青色申告ですべての経費が認められるという前提である。

経費の大部分は、Trados Studio 2015 Freelance の購入費と、事務所としても使っている自宅家賃の30%である。
経費は毎年変わるし、社会保険料などの金額も変わるので、来年からの予算では20万円が還付されるということにしようと思う。

3月に満期となる定期預金20万円を使わなくても、税金還付分だけで、翻訳専用PCが購入できそうだ。
無停電電源と落雷対策機器を加えても、50万円あれば足りるのではないかと思う。

しかし、
母からの依頼で、弟の社会保険料を肩代わりすることになりそうだ。

弟は低収入のため、国民年金保険料の免除申請が可能と思われるが、大学卒業後も母が代わりに払い続けてきた。
国民健康保険も母が払っていて、家賃収入の20%は弟の社会保険料に消えている。
扶養家族ではないため、母の確定申告で控除は使えないから、節税のメリットはない。

肩代わりをしているから、いつまでたっても自立しないと思われるが、母としては払ってあげたいそうだ。
しかし負担は大きいので、それで今年からは、私に代わりに払ってほしいそうだ。
私にとっても弟は扶養家族ではないため、肩代わりしても控除に使えず、節税のメリットはない。

近くに住んでいれば、翻訳業務に関連した経理や資料整理、買い物などを週に1日してもらって、社会保険料に相当する月2万円を給与にして払えば、青色申告で経費にできる。
しかし、電車を乗り継いで、私の自宅まで来るのに2時間もかかるし、そもそも、私の仕事を手伝いたいと思うかどうかも不明だ。

翻訳業として年収600万円を目標に毎日取り組みながらも、「きょうだいリスク」に悩むことになりそうだ。


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