タグ:飲み物

昨日はノー残業デーだったが、危険物管理のSOP (標準業務手順書)の原案を作成していて、1時間半ほど残業してしまった。
帰宅後にドイツ語特許和訳2件のチェックを始める予定だったが、データをダウンロードしただけで、実際の作業は今朝から始めた。
夕食後に1件が終了し、残り1件は日曜夕方以降にチェックすることにして、ドイツの新聞ZEITで見つけた、ドイツワインのクイズを解いてみた。
www.zeitakademie.de/seminare/koerper-geist/deutsche-weine/quiz

私はフランケンワインが好きなのだが、グルメではないので、詳しいわけではない。
ただ、ドイツ留学経験者ということで、ワインも知っているだろうと質問する人もいるので、この機会に知識を仕入れようと思った。
以下に問題15問と、私の解答を示し、記事の最後に正解を載せよう。

1. 2014年にドイツでワインの生産量が最も多かったワイン生産地はどこか。
  a) ラインヘッセン  b) モーゼル  c) バーゼル   → 解答 a)

2. どの温度で赤ワインを飲むべきか。
  a) 温度は関係ない  b) 軽く冷やす  c) 室温  → 解答 c)

3. どの温度で白ワインを飲むべきか。
 a) 氷冷  b) 温度は関係ない  c) 冷やす   → 解答 b)

4. 二日酔いの予防法は。
  a) ワインの後にビール  b) ビールの後にワイン  c) 水を飲む  → 解答 c)

5. スパークリングワインを開けた後で炭酸の刺激を保つにはどうすればよいか。
  a) 不可能である  b) きつく栓をして冷蔵庫に入れる  c) ビンに銀のスプーンを差し込む  → 解答 b)

6. どのブドウから白ワインができるのか。
 a) どの種類でも  b) 赤いブドウの房  c) 淡い緑色のブドウの房  → 解答 a)

7. ドイツでロゼワインはどのように作っているのか。
 a) 赤いブドウの房から  b) ピンク色のブドウの房から  c) できあがった赤ワインと白ワインを混ぜる  → 解答 a)

8. 料理中のワインのアルコール含有量について、どのような状態なのか。
 a) アルコールは料理中に含まれたままである  b) ソースやスープに加えたアルコールを煮つめると、ワインの風味だけが残る → 解答 a)

9. どの料理にどのワインを飲むのか。
 a) 赤身肉やチーズには赤ワイン、白身肉や魚には白ワイン、甘い食事にはロゼワイン
 b) 特定の食事に特定のワインを飲むという客観的理由はない
  c) 食事に合うワインを選ぶときは、ワインの色ではなく、その他の特性で決める   → 解答 c)

10. 価格が高いほど良質のワインなのか。
 a) いいえ、価格は重要ではない  b) どちらともいえない  c) はい、品質が価格となる  → 解答 b)

11. ドイツ人は一人当たりどのくらいのワインを年間に飲んでいるのか。
  a) 100リットル  b) 24リットル  c) 150リットル   → 解答 b)

12. モーゼルで一番栽培されているブドウ品種はどれか。
 a) Riesling (リースリンク)  b) Müller-Thurgau (ミュラー・トゥルガウ)  c) Spätburgunder (シュペートブルグンダー)  → 解答 a)

13. ドイツで生産されるワインは年間何リットルか。
 a) 1040万ヘクトリットル  b) 620万ヘクトリットル  c) 830万ヘクトリットル  → 解答 c)

14. フェーダーヴァイサーを買うときに注意すべきことは。
 a) ビンを寝かしたまま運ぶ  b) ビンをまっすぐ立てて運ぶ  → 解答 b)

15. ワインのアルコール含有量に関係しないものはどれか。
 a) ブドウの品種  b) ブドウの成熟度  c) 発酵工程  → 解答 a)

みなさんはどうでしたか。



正解は以下のとおり。
  1. a) ラインヘッセンは、2012年と2013年もドイツでトップのワイン生産地であった。

  2. b) ドイツの室温20~22℃は高すぎる。軽めで新しくフルーティーな赤ワインは12~14℃、強くてこくのある赤ワインは14~18℃がよい。

  3. c) 冷やすとよいが、冷やしすぎると香りが感じられない。白ワインの種類によって適温は変わる。軽めで新しく辛口の白ワインは9~12℃、香りが強く熟成した白ワインは11~13℃がよい。

  4. c) ワインの成分には利尿作用があるため、水分を補うことが大切。

  5. b) 栓をして冷蔵庫で冷やせば、翌日まで炭酸が残る。

  6. a) 赤いブドウでも中の果肉は淡い緑色で同じ。果皮と一緒に発酵させると赤ワインとなる。

  7. a) 赤いブドウから白ワインを作る方法で、赤い果皮をいくらか入れて、色と香りを付ける。

  8. a) 

  9. c) 最終的には、どの組み合わせが合致するのかで決定する。

10. b) 

11. 
b) 一人当たり年間24リットルで赤ワインが一番多く、白ワイン、ロゼワインの順。ちなみにコカ・コーラは30リットル、ビールは107リットル、コーヒーは148リットル。

12. 
a) 60%がリースリンクである。

13. c) 2013年の生産量は830万ヘクトリットルで世界10位。

14. b) 酵母が残っていて発酵が進んで内圧が上がるため、栓には内圧を調節する機能がついている。そのためビンは立てて運ぶとよい。

15. a) アルコール含有量は発酵工程で決まる。

私が好きなアルコール飲料はビールとワインであるが、飲まなくなって5年以上になる。
健康診断で何かあったわけではなく、処方されている薬の副作用が、アルコールで増強されるおそれがあるからだ。

最近はノンアルコールビールも、アルコール完全ゼロになり、しかもおいしい味の商品に進化してきたので、飲み会のときはお世話になっている。

ノンアルコールビールの種類が増えてきたものの、元々ビール党の私にとって、本物のビールの話題は気になるものだ。
2010年には、大麦に含まれるケイ素が骨を強くするのではないか、というニュースもあった。
jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-13803020100210 (ロイター)

そして最新の研究では、ビールの泡を長持ちさせる酵母由来タンパク質の遺伝子が同定された。
J. Agric. Food Chem., 201260 , 10796 (DOI: 10.1021/jf3027974)
pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jf3027974

アメリカ化学会の論文紹介と、ドイツ科学誌 bild der wissenschaft での紹介は次の通り。
portal.acs.org/portal/acs/corg/content
www.wissenschaft.de/wissenschaft/news/316364.html

ビールの泡に含まれるタンパク質は、主に麦芽と酵母の細胞壁由来と言われている。
豊かできめ細やかな泡が長続きするのは、酵母由来のタンパク質 Cfg1p があるからだ。
今回紹介した論文は、そのタンパク質 Cfg1p の遺伝子 CFG1 を特定した研究成果である。

今回単離・同定した遺伝子 CFG1 は、下面発酵のラガービール用酵母株 Saccharomyces pastorianus から得られた。
CFG1 が働かないようにした酵母でビールを醸造した場合、論文の比較写真から判断すると、泡の高さが約3分の1程度にしかならない。

遺伝子が同定されたことで、これから品種改良によって、もっときめ細やかで長持ちする泡ができるビールが生まれるかもしれない。



きれいな泡を作るには、きれいなジョッキを使い、注ぎ方にもコツがあるとのことだったが、酵母のタンパク質自体が重要な役割を演じていたとは知らなかった。
ビールは飲めないものの、これで雑学が一つ増えて楽しい気分になった。

ワインや日本酒の酵母にも同様に、泡を作るタンパク質があるとのことだが、酵母の種類が違うと泡の量も異なるわけだ。

遺伝子組み換え酵母を使って、泡がたくさんできるアルコール飲料を開発しても、消費者が受け入れるかどうかはわからない。
ただ、純粋な科学的興味から、品種改良につなげてほしい研究だと感じた。

また、タンパク質 Cfg1p を酵母でなくても大腸菌などで大量生産して、ノンアルコールビールに混ぜれば、非常に泡立ちのよい商品になるかもしれない。
今後の展開に期待しよう。


USA Today の記事によると、スターバックス(アメリカ)のストロベリーフラペチーノに、昆虫由来の色素が食品添加物として使われていることに完全菜食主義者が抗議しているそうだ。
www.usatoday.com/money/industries/food/story/2012-03-28/starbucks-strawberry-frappuccino-beetle-juice/53839006/1

この色素は、E120 またはカルミン、コチニールとも呼ばれ、認可された食品添加物だが、この記事を紹介している 
ABC Nes のブログでは、昆虫由来なので言葉遊びのように、スターバックス(Starbucks)のことを Starbuggsと書いている。
abcnews.go.com/blogs/business/2012/03/starbuggs-strawberry-frappuccino-colored-by-insects/
(注:「虫」は bug なので Starbugs としている記事もあるがが、文字数を合わせるために buggs にした思われる。または、もしかすると訴訟リスク回避のために、わざと buggs としたのかもしれない。)
 
この記事はドイツのメディアでも引用されている。
www.sueddeutsche.de/wissen/lebensmittel-starbuggs-ein-lausiger-skandal-1.1322500

スターバックス(アメリカ)のHPにある、対象製品の説明は次の通りだが、食品添加物については認可されたものを使用しているとだけで、コチニールが入っているとは書いていない。
www.starbucks.com/menu/drinks/frappuccino-blended-beverages/strawberries-and-creme-frappuccino-blended-creme


アレルゲンについての情報を知りたい人は、店舗のバリスタに直接質問するか、または電話で問い合わせることになる。
【Allergen information is currently unavailable online for our beverage selections. We are actively working to bring that information to you. If you have an allergen concern, please feel free to ask our baristas to check the ingredient labels or call 1-800-235-2883 for more information. 】

また、プレスリリースには、この記事に関して何も出ていない。


食品添加物として認可されているものの、いかなる動物由来製品をも避けたい完全菜食主義者や、過去にアレルギー症状を経験した人たちは、「スターバックスの食品スキャンダル」と感じている。

日本のスターバックスコーヒージャパンに電話したところ、日本で販売予定のストロベリーフラペチーノには、コチニールを使用しない、との回答があった。

他のフード類では、コチニールを使用している可能性があるため、公表できるかどうかも含めた調査を依頼した。
このブログでは調査結果を書かないつもりなので、この色素が気になるならば、個別に問い合わせてほしい。

また今回はアメリカでの話であって、しかも、完全菜食主義者の人たちが動物由来製品を使っていることに抗議しているのであり、「虫を使ってフラペチーノを作った」などという変な噂に惑わされないでほしい。

Daily Mail Online の記事の見出しが、わざとセンセーショナルな表現になっているので、誤解が生じているようだ。
www.dailymail.co.uk/femail/article-2120796/Starbucks-admits-Strawberry-Frappuccino-contains-crushed-bugs.html


この色素は、中南米原産の昆虫、エンジムシ(コチニールカイガラムシ、Dactylopius coccus Costa)のメスを乾燥させてから、温水などで抽出して得る。
インカ帝国の時代から繊維用染料として利用され、その後ヨーロッパに持ち込まれ、繊維産業の他にも食品添加物として用いられている。

欧米では認可されているが、アレルギー症状の報告もあるため、日本では食品安全委員会で審議されていた。
www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110726te1 (カルミンに係る食品健康影響評価について)


ところで、スターバックスに限らず食品業界や洗剤業界などは、やたらと「天然素材」という、心地よい響きのキーワードを多用するようだ。

ストロベリーフラペチーノの色が人工着色料ではなく、「昆虫から抽出した天然色素」と聞いた後でも、「カイガラムシの色素だけど、天然由来っていいよね」と、感動する人はどのくらいいるのだろうか。

「天然着色料」というくくりで、ぼかして書くことで、誤解を生じないようにしているのだろうか。

虫が嫌いなら E120(カルミン)を人工的に合成すればいいが、すると今度は、「石油から作った人工着色料は体に悪い」と言って反対する人が出てくる。

化学的には同一の構造で、色も性質も変わらないのに、天然由来なのか合成品なのか、植物由来か動物由来か、そして消費者それぞれのポリシーによって受け取り方は様々だ。

添加物以外でも、それぞれ個別に検討することが必要で、天然色素だから安心だとか、エコラベルが付いているから環境にやさしいとは必ずしも言えない。
気にしすぎると精神的に疲れてしまうが、放射性物質の汚染問題も含めて、自分自身の考え方を決めておきたいものだ。


追記(4月1日):
日本語で内容を知りたい人には、ニューズウィーク日本版を参照してほしいが、やはり記事のタイトルが気になる。
www.newsweekjapan.jp/stories/us/2012/03/post-2488.php

追記2(4月7日):
赤色天然着色料であるコチニールを使用した製品について、電話で回答があった。
5品目以上に使われており、しかもペイストリー類だけではなかった。
コチニールの使用は認可されているものの、アレルギー症状が出た事例も少数ながら報告されているので、食後に違和感があった場合は、すぐにスターバックスに電話をして、添加物を調べた上で、専門医に相談してほしい。

(最終チェック・修正日 2012年04月07日)

スターバックスのコーヒーは苦すぎるという人がいたためか、新しい焙煎法の豆が3月15日から発売されている。
ニュースでも取り上げられていたが、「ブロンドロースト」の2種類である。
www.starbucks.co.jp/press_release/pr2011-766.php

【「スターバックス? ブロンド ロースト」は、これまでスターバックスの代名詞として親しまれてきた深煎りのコーヒーより浅めの新しい焙煎カテゴリーです。この新しいカテゴリーの開発に際し、高品質なアラビカ種コーヒー豆を用いた約80通りの組み合わせの中から、最適なブレンドを考案。41年の歴史に裏打ちされたスターバックス独自の焙煎技術により、「ブロンド」というネーミングに象徴される、軽やかなコクと穏やかな風味を引き出しました。 既存商品に比べ浅めの焙煎で、上質な味わい深いコーヒーをお楽しみいただけます

「スターバックスブロンド ロースト」 として 3月15日 (木) に発売する商品は、『スターバックス? ライトノート ブレンド』と、『スターバックス ウィロー ブレンド』 の2種類。ホールビーン (コーヒー豆)、スターバックス ヴィア? コーヒーエッセンス、ドリップコーヒーなどの商品形態で、全国のスターバックス店舗、及びスーパーやコンビニエンスストアにて販売致します。
…】

ということで、週末の朝食用コーヒーとして、試しにライトノートブレンドを100g注文した。
牛乳を混ぜて飲むことを伝えると、酸味があるウィローブレンドではなく、ライトノートブレンドを勧められた。

ついでに、フェアトレードのエスティマブレンドも100g注文したのだが、3月15日に販売終了とのことだった。
在庫がなくなりしだい、販売停止の措置となっていたとのことでがっかりした。

次の候補であるシェイドグロウン・メキシコも販売停止になっていたため、フェアトレード商品となったイタリアンローストにした。
store.starbucks.co.jp/coffee/beans/dark/4524785083431/
ロースト感のある甘みのフェアトレード認証コーヒー

エスプレッソ ローストよりも少し深めにローストした、ほどよいコクのブレンド。
ロースト感のある甘みとほのかなスモーキーさのある、風味の強さを感じられるコーヒーです。】

牛乳を混ぜて飲んだところ、ブロンドローストは薄味となったため、甘い菓子類と一緒にブラックで飲むのが向いているようだ。
イタリアンローストはダークローストなので、いつもの牛乳の量でちょうどよかった。

ところで、メールマガジンやプレスリリースでは、新商品や期間限定商品の宣伝はするのに、販売停止商品については何も告知がない。
以前も、エスティマブレンドに使う豆が入手できなくなって生産中断となったため、販売再開が未定ということがあった。
このときもプレスリリースはなく、販売再開したときにも何も告知はなかった。

フェアトレード認証コーヒーは以前も名前を変えており、エスティマブレンドは2種類目だったと記憶している。
もしかすると前回の生産中断と同様に、ブレンドに使う豆の入手が困難となり、安定的な供給のためにイタリアンローストへ変更したのかもしれない。
このあたりの事情は電話しても教えてもらえないから、そのように推測して納得するしかない。

まあ、フェアトレード商品を残してあるだけでも良かったと思うことにしよう。


平日に私は毎朝6時頃に起床するが、NHKやBBCのテレビニュース、そしてネットで日経電子版やドイツ紙などをチェックしたいので、朝食は簡単に済ませたい。
また、NHKラジオのドイツ語講座、「まいにちドイツ語」が朝7時からあるし、その後はシャワーを浴びて出勤するから、朝食を作る時間はないという前提で生活している。

冬は体を温めるためにも、お茶漬けにしていて、炊飯器のタイマー機能で午前6時に炊きあがるようにしていた。
ただ、気温が上がる4月頃からは、ロールパンとカフェオレという簡単な朝食に切り替えている。
ロールパンは、バターロールやライムギロール、黒糖入りロールなどで、ジャムをつけることもある。
カフェオレは、市販のペットボトル入りコーヒーと、無脂肪乳または低脂肪乳とを混ぜて、その日の気分で適当な配分で作っている。

無脂肪乳は、「タカナシおいしい無脂肪乳」の1リットルパックを、駅前スーパーの特売日に買っている。
株主優待5%割引が使えるダイエーには、1リットルパックがないので、代わりに低脂肪乳を買っている。

牛乳と同様に、ペットボトル入りコーヒーにも、それほどこだわりはない。
無糖や微糖、低糖と表示されている製品の中で、安売りしているものを選んでいる。

今月は「ネスカフェ クリアテイスト低糖」を使っているが、通販サイトで1箱12本入りの安売りをたまたま見つけたものだ。
「低糖」とはいいながらも、そのままでは甘味を強く感じるので、牛乳で薄めるとちょうどよい。

その通販サイトで関連商品として、「ネスカフェ 生豆ブレンド 微糖」という今年の新製品に気付いた。
コーヒー豆に含まれるクロロゲン酸などのポリフェノール類を、従来製品の約2倍含んでいるという。
ネスレ日本のプレスリリースは次の通り。
www.nestle.co.jp/Media/PressReleases/Pages/AllPressRelease.aspx

【…ネスレ独自の製法により「ネスカフェ」従来品に比べコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)が約2倍含まれ、毎日の生活の中で手軽にコーヒーポリフェノールがとれるネスカフェ 生豆ブレンド」を3月1日(火)に発売します。
…】

苦味が強いだろうと予測したが、具体的な味がわからなかったので、箱単位で買う勇気はなかった。
たまたまダイエーに寄ったところ、税込み138円で安売りしていたので、試しに1本買ってみた(実際には優待割引で131円)。
イメージ 1
イメージ 2

     【生豆ブレンド 微糖】            【クリアテイスト 低糖


イメージ 3
 【クロロゲン酸

ネスカフェ生豆ブレンドの商品紹介サイトは次の通りで、ポリフェノールのことを大宣伝している。
クロロゲン酸は焙煎やドリップ時に分解され、別の苦味成分に変化するが、生豆から抽出すれば、そのまま摂取できることになる。
nestle.jp/brand/kmb/

どうしてポリフェノールのことを強調しているのか、その理由は商品コンセプトを読むと理解できる。
美容と健康を意識している若い女性をターゲットとしており、「ビューティーの本場ヨーロッパで、女性は1日何杯もコーヒーを飲む」、という話題を示すことで、伝統あるヨーロッパ文化への潜在的憧れを呼び覚ましているかのようだ。

フランスに住む後藤久美子をイメージキャラクターとして起用したことも、若い女性層をターゲットにしていることが関係している。
化粧をしていない素顔でCM出演しているという説明で、女性たちをその気にさせようという販売戦略のようだ。
本人やネスレには失礼かもしれないが、画像をデジタル修正していないという証明をしてほしいものだ。

というのも、例えば化粧品メーカー・ロレアル傘下のランコムの広告で、ジュリア・ロバーツが43歳という年齢の割に、あまりにも美しすぎるとして、その広告を使用禁止にすべきという議論が、海外では話題になっているから。
www2.lancome.com/index.aspx
www.sueddeutsche.de/leben/verbot-von-lancme-werbekampagne-zu-schoen-um-wahr-zu-sein-1.1125478

http://www.afpbb.com/article/entertainment/fashion/2816913/7575356

まあその問題は今回は考えないとして、最近も、コーヒーをたくさん飲む人は心臓病・循環器系疾患になりにくいという論文も出ており、売り込みに力は入ることだろう。


それで、今回の記事で取り上げるはずだった味のことだが、そのまま飲んでみると、苦味よりも渋味の方を強く感じた
この苦味や渋味の感じ方は人それぞれなので、他の製品よりも、好き嫌いがはっきり分かれることだろう。
ネスレ日本のサイトでは好意的なコメントが大半だが、通販サイトの感想では、苦手な味で残念だというコメントもあった。

ということで、同じダイエーで購入した低脂肪乳を加えて、いつものようにカフェオレにして飲んでみた。
渋味は残っているものの、えぐみと言うほどの嫌な後味は感じなかった。
私の個人的感想では、コーヒー用クリームを加えるのではなく、牛乳多めのカフェオレにするのが一番合うと思う

自分で配分を決めるのが面倒な人は、スティックタイプのカフェオレを買うのもよいだろう。
私はまだ試していないが、ちょうどよい味に調整していると信じてもよいだろう。
d.nestle.jp/nescafe/coffee_mix/kmb_aulait_7p.html


ついでに北海道限定発売の、「珈琲生豆茶」も紹介しておこう(通販あり)。
nestle.jp/brand/grn/ (CM画像がすぐに再生されるため、音量に注意)
shop.nestle.jp/front/category/NescafeGreen/

ここでも、生豆から抽出したコーヒーポリフェノールで、「美活サポート飲料」と称して、飲めば美しくなれるかもしれないと印象付けている。
ドイツや北欧のモデルさんもコーヒーをたくさん飲んでいる」そうだが、
ドイツに住んでいた私であっても、その相関関係・因果関係は判断できない。
それに、コーヒーを飲まないモデルの対照群が示されていないので、栄養学・食品科学関係の批判的研究者は疑いを持つだろう。

とにかく食品業界は、ポリフェノールだけでなく、乳酸菌やコラーゲンなど、健康になりそうな成分が入っている、という印象を持たせることに必死のようだ。
「トクホ」を取得しないと売り上げが落ちる、とも言われていたが、最近は「ナチュラル・天然由来」を強調するようになってきた。

ところでコーヒーについては、生産国での労働環境や農業用水の消費量、そして輸送や焙煎などで発生する二酸化炭素にも配慮しなければならない。
「ネスレの経営に関する諸原則」が厳格に守られていることを信じたいが、外国からコーヒー豆を輸入しているのだから、消費者もウォーターフットプリントやカーボンフットプリントについても意識を高めるべきだろう。
www.nestle.co.jp/AboutUs/Message/principles/Pages/principles.aspx

やはり価格は高めでもフェアトレード商品を買うか、生産国の環境保護に寄付をするなど、今できることを続けたい。


↑このページのトップヘ